あなたは「"普通に"食べられている」?インテュイティブ・イーティングコーチ岡井麻悠子さんと考える

 あなたは「"普通に"食べられている」?インテュイティブ・イーティングコーチ岡井麻悠子さんと考える
吉野なお
吉野なお
2022-04-20
広告

ーー私もプラスサイズモデルの仕事をしていますが、仕事で関わる方たちみんながみんな太ることに偏見がないかというと、そうではないだろうなというのも感じます。意識の大きさは違くても、誰にでもあるものだと思います。

麻悠子:特にこの20年ぐらいで、肥満が問題になりましたね。美容だけじゃなく健康のためにも痩せないといけないっていう。肥満が増えたという事実もあるんですが、その反動で摂食障害になってしまう。肥満=いけないこと=なっちゃいけない=食べない=摂食障害になっていく。あと、日本における「痩せている」のイメージがものすごく狭いですよね。ちょっとでも理想じゃないと「太ってる」とか「痩せてない」とか。以前なおさんの活動を知った時に、アメリカに住んでいる日本人の友達にシェアしたことがあるんです。でもその友達に「え?この方がプラスサイズなの?なんで?」って言われました(笑)

ーーはい、海外の方によく言われます(笑)「君はプラスサイズじゃなくて普通サイズだよ」って。

麻悠子:日本に暮らしているのは、ほとんど日本人で見た目もあまり変わらない。その中で目立ちたくないとか、ちょっとでもそこから外れるのはよくない、という価値観がありますね。海外だといろんな人種がいるのでそれに慣れている、体型も肌の色も多様で、美の価値観も幅広いです。日本は美の定義がすごく狭いんですよね。

****

インテュイティブ・イーティングについてもっと詳しく知るために、私は麻悠子さんのインテュイティブ・イーティング講座を受講してみました。もともと食べるのが早いタイプだったのですが、講座を通して改めて食との向き合い方を見直して実践していくうちに、あるとき食事のスピードが以前の5分の1ほどの遅さになっていることに気付き、驚きました。そして、美味しいものをたくさん食べるのではなく、美味しいものをゆっくり味わい、心と体を満たす方法について、もっと理解できるようになりました。麻悠子さんが言っていたように、インテュイティブ・イーティングは学べばずっと続けられる方法だと感じますし、日本でもっと広まってほしい考え方だと思います。インテュイティブ・イーティングについて、もっと知りたい!と思った方は、麻悠子さんのInstagramをチェックしてみてください。

お話を伺ったのは…岡井麻悠子さん
米国登録栄養士/インテュイティブ・イーティング講師。東京で生まれ、カリフォルニアで育つ。人の健康と幸せの手助けになりたいという思いから栄養学を学び、2009年に米国登録栄養士を取得。病院勤務を経て、食生活で悩む人にむけてインテュイティブ・イーティングのコーチングを開始。日本でインテュイティブ・イーティングを広めるため、コーチングから大学で講義、医療クリニックアドバイザーも務める。2021年初著作出版:The Journal for Emotional Eating 
Instagram:mayuko.intuitive.eating 

*2022年5月9日から「過食改善プログラム」を開催

広告
  • 3
  • /
  • 3

AUTHOR

吉野なお

吉野なお

プラスサイズモデル・エッセイスト。雑誌『ラ・ファーファ(発行:文友舎)』などでモデル活動をしながら、摂食障害の経験をもとに講演活動やワークショップのほか、ZOOMでの個人セッションも行っている。mosh.jp/withnao/



RELATED関連記事