快適な座法で座り、ムリギー・ムドラー(手の人差し指と中指を折り曲げる)を行う。初心者はプラーナヤーマの練習の間、手を浮かせた姿勢を保持するのが難しいかもしれない。その場合は、両脚の上にボルスターを置いて、ひじをのせてもよい。
右手の親指で右の鼻孔を押さえて左の鼻孔から息を吸い、薬指で左の鼻孔も押さえる。親指をはずして右の鼻孔を開き、ゆっくりと吐息する。
そのまま右から息を吸い、右の鼻孔をとじ、薬指を外して左の鼻孔を開き、ゆっくりと吐息する。これで1サイクル。3〜5回繰り返したら、手を外して普通の呼吸にもどる。(備考:ヨガの流派によっては、先に左を閉じて、右からの吸息で始める。この順序はハタヨガ・プラディピカ2章7-10に基づく)
伝統的なナーディ・ショーダナ呼吸法では、止息を入れながら、一定のペースで呼吸を行い、ビージャ(種子)・マントラを唱える(ゲーランダ・サンヒター5章38-54参照)。初心者は、まずは吸息と吐息だけに集中しよう。
すべてのバンダとムドラーは、熟達した指導者のもとで行わないときは、特に慎重に練習すること。