【人気鍼灸師が教える】のぼせ、月経不順、イライラ…今すぐできる「更年期の養生法」
更年期障害を治したい!西洋医学と東洋医学どっちを選ぶ?
西洋医学は消化器科や婦人科などさまざまな分野があり、病気や症状に合わせてピンポイントで治療を行うのに対し、東洋医学は体全体のバランスを整えて症状を改善するのが特徴です。西洋医学で用いる薬は化学的に合成され、副作用が強く現れこともあるから体に優しくない。一方、天然由来の生薬をブレンドした漢方薬を使う東洋医学は体に優しそう、とイメージしがちですが……。異なる特性を活かし、補完し合う関係が本来あるべき姿です。
「まず自分で試せる養生法を行い、それで改善しなければ病院を受診してみる。そして漢方薬を使ってみたいと医師に相談し、漢方薬でも効果がなければホルモン充填療法など西洋医学の治療法をトライする。温和な治療法からドラスティックな治療へ段階的に進むのがいいと思います。西洋医学の得意分野は命に関わるような重篤な病気を速やかに鑑別し、手術や薬物治療につなげられることです。更年期障害だと思っていたら、実は違う病気の症状だったということは無きにしも非ず。なのでセルフケアで改善しなければ医師に診てもらうと安心です。
また西洋医学と東洋医学はどちらも人間の叡智の結晶であり、自然派のイメージが強い東洋医学の養生法も人為的に作り出されたものです。自然であることの究極を目指したらそれは治療行為をしない、つまり死に至るのを待つことになります。どちらも体を救おう、魂を良くしようと人が作り出した医学であり、それを時と場合に応じて適切に使い分ければいいわけで、洋の東西を隔てる必要はないと思います」(若林理砂先生)
教えてくれたのは…若林理砂先生
臨床家。鍼灸師。2004年に東京目黒区にアシル治療室を開院。2019年には「養生が一ヵ所で全部賄える場所」を目指して東洋医学や武術を学ぶStudio Libraを治療室に併設し、東京都品川区に移転オープン。心と体の自由を獲得する養生を主旨とし、古武術をもとに編み出した身体技法も好評。東洋医学に関する著書を多数出版。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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