【あなたが感じる怒りの正体とは】春は怒りが湧きやすい…臨床心理士が考える、怒りとの付き合い方
自分の身体を観察
怒りを感じた時は、自分の体や表情、思考に意識を向け、それらがどのようになっているか観察しましょう。怒りを感じた時の身体的な特徴や思考を知っておくと、怒りのコントロールをする際にも役立ちます。
〈体や表情について〉
顔が赤くなり、熱を帯びる/心臓の鼓動が早くなっている/体全体が震えている/顎や口元のあたりがギュッと緊張している など
〈思考について〉
言葉が浮かんでこない、早口になったり会話をやめたくなる/相手に意地悪なことや不愉快にさせそうなことばかり考えている/問題解決に意識が向かない など
怒りの温度計
怒りの具合を温度に見立て、怒りを客観的に見ていく方法です。自分の怒りの具合を客観的に見つめるのに役立ちます。
〈怒りの温度計の使い方〉
① 0度 冷たい/20度 ぬるい/40度 湯気が出る/60度 燃えるような/80度 焼けるような/100度 激烈 として、怒りのレベル設定をします。
② 今感じている怒りの温度が何度なのか見ていきます。
③ トラブルを避けるために、何度まで下げる必要があるかを自分に問いかけます。
自分の怒りについて知ろうとすることで、怒りと少し距離が生まれ、それだけでいつもより冷静になれるような気がしますよね。次回は怒りを対処するために必要な目標設定について取り上げます。
参考文献 Ronald T. Potter-Efron, Patricia S. Potter-Efron著 堀越勝,樫村正美 訳(2017)『30分でできる怒りのセルフコントロール』金剛出版
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
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