「怒りの季節」春におすすめの食材は?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 「怒りの季節」春におすすめの食材は?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi Sekine
関根愛 
関根愛
2021-03-11

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

広告

皆さんこんにちは。二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」を迎えましたね。春の花がしだいにひらいていくのと同時に、冬の間しずかに眠っていた虫たちが地中から動きだす季節。冬は換気のために窓を開け放っていても誰ひとりとして来客のなかったのが、この時期になると一匹、二匹…と虫たちがそろそろ部屋へ入って来るようになり、「お、こんにちは。」と嬉しくなります。先日、久しぶりに小さな蜘蛛をみかけました。

春は、さまざまなものごとが目覚めていくとき。始まりの季節ですね。意外に思う方もいるかもしれませんが、陰陽五行の世界ではそれぞれの季節に相当する感情があります。春は「怒」。春にはどうしても怒りっぽくなってしまうようです。そこには同じく春に相当する臓器「肝(臓)」の働きとの深い結びつきもあるようです。

お芝居の世界には、あるドイツ人が提唱した「PEM」といわれる医学的に証明された人間の感情と臓器のつながりを元にした演技法というものがあります。これは喜怒哀楽などの感情がそれぞれ結びつく(呼応する)臓器があり、無理矢理感情を作ろうとするのではなくおのおのの臓器にアプローチすることで自然に感情を引き出す、というもの。例えば、怒りは肝臓に呼応する。喜びは心(臓)、悲しみなら小腸、などといった具合です。まるで陰陽五行の世界に通じている考え方だと思い初めて知ったときは驚きました。

さて、知人のアーティストが昔「私が作品をつくる原動力はすべて"怒り"です」と言っていましたが、怒りはあらゆることが始まる力でもあります。怒りをコントロールするのは一見むずかしく、怒りはできれば避けたいものとされがちですが、実は怒りがないと何かが生まれないというとても大切な感情です。

いつもより怒りを感じる…という時は「春だからしょうがない」とあきらめましょう。そして深く呼吸をし、余裕があるのであれば「私は今、怒りにより何を生み出そうとしているのか?(何をどうしたいと思っているのか?)」と発想の転換をしてみます。そうすると次の行動を導くための意外な答えと出会えるかもしれません。

実は私、昔から人一倍怒りの感情が強く、いまだにコントロールしきれないこともしばしばです。これでも以前よりはできるようにはなりましたが、まだまだ新入りの訓練生。ですが怒りとのうまい付き合い方で人生をいくらでも豊かにしていくことができる、と腹をくくっています。

関根愛
photo by Megumi Sekine

また怒りのケアに関しては考え方と同時に、食事からも充分にアプローチしていくことができます。怒りやすい春に積極的に摂りたいのは、肝(臓)の養生につながる食材。

まず何と言っても、この時期に最もみずみずしい緑の葉物野菜。旬の菜の花や春菊、ホウレンソウなどの好きなものをさっと湯がいて胡麻和えにしたり、シンプルにお醤油で和えてごはんの一口目に食べてみてください。その甘みと苦味の深さにびっくりするはずです。先日里山に暮らす知人が育てたちぢみホウレンソウをお裾分けしてくださったのですが、冬の寒さでちぢんだホウレンソウは甘く味が濃く格別に美味しいとのこと。

また春キャベツもやわらかで甘く美味しいので、蒸しキャベツに自然の良い塩をかけてゆっくり噛み締めていただくだけでとても贅沢な一品になります。それからよもぎ、ふきのとう、山うどなどの旬の野草。天ぷらが人気ですが、油の摂取を控えたい人はふき味噌などのヘルシーなお味噌にするのもおすすめ。野草を茹でて丁寧にすりつぶし、お家にある味噌に混ぜてください。これをつけて食べる炊きたてごはんや風呂吹き大根は絶品です。

旬の食材にはその時期の体と心を健やかに育むための新鮮なエネルギーが詰まっています。自然が恵んでくれている力は本当にすごい。ぜひ旬のもので一品、簡単なものをいつもの食卓に取り入れてみてくださいね。

 

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告

AUTHOR

関根愛 

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

関根愛
「怒りの季節」春におすすめの食材は?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん