調味料こそが大切!「シンプルなほんもの」の選びかた−前編−|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。
皆さんにとって、調味料の優先度はどのくらいですか?
たとえば醤油は醤油でも、数えきれないほど種類がありますね。その違いは何だろう?と考えてみたことはありますか?「パッケージデザイン」と「お値段」くらいに思っている人もいるのではないでしょうか。
料理の脇役になりがちな調味料ですが、私からすれば堂々たる主役。調味料の良し悪しで料理が決まると言ってもよいのではと思います。良い調味料は素材の味を消すのではなく、素材の味を引きたてる(生かす)もの。周りを生かすことができるから、主役なんです。
醤油、味噌、塩に、たまにみりん、酒、酢があれば充分。ほんの少しで味が決まるから、あれこれ揃えなくても大丈夫。
調味料とは本来、短期で量産はできないもの。太陽の力や微生物の発酵の力など、自然のエネルギーとリズムの中でじっくり育つものです。だからこそ、基本の調味料だけは天然醸造のほんものを揃えることをオススメします。調味料にも他の食材と同じように陰陽がありますが、今回は〈醤油、味噌、塩〉の陽性調味料の選び方をお話します。
基本の醤油の選びかた
調味料にも陰陽があり、醤油、味噌、塩は陽性。陽性食材には体を芯から温めるはたらきがあります。たとえ調理に使用するのは微々たる量でも、その効果は絶大。自分の体がちょうどよいと感じる適切な量が大事です。
まず醤油の選び方のコツ。醤油の原材料は大豆(丸大豆)に小麦と塩、この三つでシンプルに作られたものが昔ながらの栄養価の高い醤油とされています。
短期間で安く作られる脱脂加工大豆を使用した醤油が多く出回っていますが、味がいまいちぼんやりしている、添加物と一緒になっていることも多く妙な甘さがあるなどと言われたりもします。ぜひ一度ご自身の舌で実感してみてください。
天然醸造、長期熟成で作られた醤油には生きた麹菌や乳酸菌が豊富に含まれています。さらに砂糖やアルコールなど添加物の入っていない純粋な醤油の味はとってもまろやかで、コクと深みがたっぷりありますよ。
輸入大豆を使ったものは安価ですが、遺伝子組み換え品であることが多かったり、ポストハーベスト(農薬)の問題もありますので、気になる方はパッケージ裏の成分表示をしっかりチェックしてみて下さいね。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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