股関節がラクに開く!骨・関節にアプローチする「ホネナビ体操」とは
「痛気持ちいい」は体に危険な感覚
清水先生:私が初めてホネナビの理論を学んだときにいちばんびっくりしたのは、痛いことをやらないということ。一般的なヨガだと、「多少の痛みは我慢して、正しいポーズをとる」というのが当たり前のように考えられているけれど、ホネナビでは体が痛がることを決してやらないんですよね。
それなのに、体が自然と柔らかくなってポーズがとりやすくなる。クラスでもホネナビを生徒さんに体験してもらうため、前屈と後屈を試してもらうことがあります。後屈が苦手な人はそれを頑張るのではなく、反対に前屈をしっかりやると後屈がラクになることが多いんです。「さっきよりやりやすくなっている!」って、皆さんとても驚かれます。
長谷川先生:「体が痛いと感じることをしない」というのは、ホネナビの大原則。人間は「痛気持ちいいことをすると効いている感じがする」と思いがちですが、それは間違っています。痛いところは、いじめてはいけません。
この「痛いところを避ける」というのは「操体法」の治療体系を参考にしているのですが、これは患者が楽で痛くない方向に動かすことで、痛みや体のゆがみを解消するもの。ホネナビでもこの考えを取り入れ、痛くない方向を探してどんどん動かすことで、骨や関節のバランスを整えていくことを目指しているのです。
清水先生:その考えはヨガを指導するうえでとても参考になります。生徒さんだけでなく、私たち指導者もつい頑張りがちなので、心にとめておかないといけないですね。
ホネナビ体操3つのポイント
1.痛いことはしない
痛みを感じる方向への動きは避ける。または、痛くない程度まで力をゆるめる。つい、「痛気持ちいいと効いている」と思いがちだが、痛気持ちいい感覚は体の痛みを増幅させる。
2.骨と関節をイメージ(意識する)
使う骨や関節をイメージしながら体を動かすことで、上手に体がほぐれ、体を軽快に動かせるようになる。人体の骨格模型やイラストを見てから実際に体を動かすとgood。
3.全身の関節を動かす
ホネナビ体操のいちばんの特徴は、全身の関節をまんべんなく動かすこと。全身を動かすことで、血液や体液などの流れがスムーズになり、こりや痛みを解消することができる。
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教えてくれたのは…長谷川 智先生
筋トレやストレッチに加え、ヨガ、整体、古武術なども習得。山岳修行も行う。骨と関節こそ体の調和の根幹であるとして「ホネナビ」を考案。「ホネナビ」シニアディレクター。
清水鮎美先生
ホネナビインストラクター、Odaka Yoga®認定講師。疲れない体の使い方とラクにヨガポーズがとれる指導に定評あり。都内を中心にクラスを持ち、イベントなどでも活躍中。
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