「心に効くヨガで、人々が自分を取り戻す場を作りたい」|長島千比呂さんの転身ストーリー

 「心に効くヨガで、人々が自分を取り戻す場を作りたい」|長島千比呂さんの転身ストーリー
Shoko Matsuhashi
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――精神保健福祉士として患者さんの心と向き合ってきた経験から、生徒さんに接するときに気を付けていることはありますか?  他にも、前職の経験で役に立っていると感じることがあれば教えてください。

心の病を抱えた患者さんの多くは、自己表現が苦手です。患者さんと接して心得たのは、「言葉だけが真実ではない」ということ。病気の有無に関わらず、人は往々にしてそういうものなので、私はその人がスタジオに来る目的を言葉以外からも察します。たとえば、口では「大丈夫」と言っても、表情や呼吸、筋肉の緊張などに目を配り、本人さえ気づいていない不具合を察して適切なアドバイスをします。ちゃんと見てくれるという実感が信頼という絆を生み、リピートにつながっているのではないでしょうか。でも、心に寄り添う職業をしていたから、メンタルにアプローチするクラスばかりではありません。ヨガの哲学が伝える精神諭はとても大切ですが、思考が先行すると頭が忙しくなり体の感覚に集中できないもの。アーサナクラスでは体の使い方に特化し、最初は「気持ちいい」という感覚を味わえたら十分。体と心はつながっているので、体が自由になると心も自然と整っていくと考えています。

長島千比呂
Photo by Shoko Matsuhashi

今はスタジオ以外に、病院や発達障害児の施設でもヨガを教えていますが、医療、福祉分野に指導の場を広げる際も前職の人脈が活きています。クライアントに安心感を与える意味でも、医療に携わってきた実績が役立っているはず。また、ヨガセラピスト養成コースでは、医療福祉施設で現場実習を行っています。

長島千比呂
「女性の健康」をテーマに、都内で開催されたトークイベントにも出演

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Text by Ai Kitabayashi
Photos by Shoko Matsuhashi



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