「心に効くヨガで、人々が自分を取り戻す場を作りたい」|長島千比呂さんの転身ストーリー

 「心に効くヨガで、人々が自分を取り戻す場を作りたい」|長島千比呂さんの転身ストーリー
Shoko Matsuhashi

生徒さんから圧倒的な支持を集め、メディアやイベントでもひっぱりだこのヨガ講師たち。そんな彼らに共通しているのは、「セカンドキャリア」としてヨガ講師を選んでいるということ。彼らの転身までの背景を知ることは、「どうしてヨガ講師として成功できたのか」に結びついているに違いない、そんな思いからスタートした企画。異業種からヨガ講師へ転身した彼らの、決意、行動、思いから、「本当に良いティーチャーとは」という講師の素質にも迫ります。

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♯CASE7「精神保健福祉士」からの転身ストーリー

前職で心を壊した人の治療にあたっていた長島千比呂さんは、人の深層部を見るスペシャリスト。心に関わる職業を通して培った鋭くも思いやりに満ちた観察眼は、ヨガ指導にいかにして役立っているのでしょうか。生徒さんのニーズを満たす向き合い方を、長島さんの転身ストーリーが教えてくれます。

――ヨガ講師になる前は、どんな職業をしていたのですか?

子どもの頃から人の心に興味があり、影響を受けたのは、強迫性障害の人による一冊の自伝。中学生の時にその本を読み、精神疾患を抱えた人は社交辞令や表向きの顔がなく、それが人の「本質」に近いと感じたんです。それ以来、人間の本質的な部分に興味を持ち、同時に心の病を抱えた人をサポートしたいと思い、精神保健福祉士として病院の精神科に4年間勤務しました。精神疾患の場合、本人に自覚がない場合が多く、家族からの入院相談に始まり、障害年金などの制度申請、入院期間が長ければ社会復帰のサポートまで精神保健福祉士の役割は多岐に及びます。何よりも求められるのは、自分で心をコントロールできない患者さんの心理をおもんばかる高度なコミュニケーション能力であり、そのスキルがあって初めてサポートが成り立つ仕事といえます。

――ヨガとの出会い、そしてヨガ講師に転身されたきっかけを教えてください。

ヨガを始めたのは学生時代です。別に精神的な何かを求めたのではなく、体を動かしたいというとても単純な動機でした。運動経験が少ない文科系の私でもヨガは楽しいと思え、もっと深く知りたくなり仕事をしながら指導者養成コースへ。無事に卒業し、せっかく資格を取ったので、院内でうつ病の患者さんなどに運動療法としてヨガを教えることにしたんです。すると、不眠症の人がシャヴァーサナでストンと眠りに落ち、その変化は想像以上でした。人間の本質とは、他者を気にせず振る舞う姿ではなく、初めて見るこの穏やかな表情こそが人としての本来の姿なんだ。その時ハッと気付かされ、心の病を減らすためにも、心と体に有効なヨガで自分を取り戻す場を作りたいと思いヨガ講師に転身しました。

長島千比呂
Photo by Shoko Matsuhashi

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Text by Ai Kitabayashi
Photos by Shoko Matsuhashi



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