実は夏こそ温かいそば。東山温泉で整える会津時間|夏の足湯のススメ
夏になると、そうめんや冷たいそばなど、のどごしのよいものが増えてきます。 それでも8月の終わり頃になると、「なんとなく疲れが抜けない」「食欲は戻ったはずなのに体が重い」と感じることがあります。 夏の間、冷房の効いた室内と暑い屋外を行き来し、冷たい飲み物や食事が続いた体は、思っている以上に消耗しています。 そんな夏の終盤に、私がおすすめしたいのが足湯と温かいそばです。 実は会津は、寒暖差の大きい山あいの土地ならではのそば文化が根付く地域。今回は、約1300年の歴史を持つ東山温泉の足湯とともに、夏の疲れを秋に持ち越さないための“整え方”をご紹介します。
今起こりやすい不調|疲れが抜けない
8月後半になると、
朝起きても疲れが残る。
休日なのに体が重い。
何となくやる気が出ない。
そんな声をよく聞くようになります。夏バテというと真夏の不調をイメージしがちですが、実は夏の疲れは少し遅れて現れることも少なくありません。
連日の暑さ。
冷房による冷え。
寝苦しさによる睡眠不足。
冷たい飲み物や食事の偏り。
こうした負担が積み重なることで、自律神経は知らず知らずのうちに疲れています。食欲不振や不眠は改善したのに、なぜか疲れだけが抜けない。そんな状態が続くと、秋の寒暖差や気圧変化にも対応しづらくなります。
だからこそ大切なのは、「夏バテを秋に持ち越さないこと」です。
夏の疲れをリセットするなら|東山温泉
会津若松市街地からほど近い東山温泉。
鶴ヶ城や会津武家屋敷などの観光地からもアクセスしやすく、観光の合間にも立ち寄りやすい温泉地です。宿泊してゆっくり過ごすのもおすすめですが、時間がない時には足湯という選択肢もあります。
東山温泉には無料の足湯が一か所あり、渓流のせせらぎを聞きながら気軽に温泉を楽しむことができます。実は、この足湯も源泉かけ流しです。
東山温泉は比較的やわらかな泉質で、刺激が少なく、疲れた体でも入りやすいのが特徴です。夏バテの背景には、自律神経の疲労だけでなく、「回復する力」が追いつかなくなっていることがあります。
眠れない日が続く。
なんとなくだるい。
休んでも疲れが抜けない。
そんな状態の時ほど、必要なのは頑張ることではなく、回復する時間です。
足湯は全身に負担をかけずに体を温められるため、疲れている時にも取り入れやすいセルフケアです。足元を温めることで末梢の血流が促され、副交感神経が優位になりやすくなります。
頑張るためではなく、回復するために温まる。
夏の終わりの足湯には、そんな意味があるように思います。
夏バテの体をいたわる、会津の“整いめし”
夏の終わりになると、食欲はないけれど何かは食べなければいけない。そんな時、つい手が伸びるのがそうめんや冷やし中華、ざるそばなどの冷たい麺類です。
確かに食べやすい。
けれど、冷房の効いた室内で過ごし、冷たい飲み物を口にする機会が増えているこの時期は、胃腸も思った以上に疲れています。そんな時におすすめしたいのが、会津の温かいそばです。
会津は古くからそば文化が根付く地域として知られています。寒暖差が大きく、山間部が多い会津では、米づくりが難しい土地も少なくありませんでした。そのため、昔からそばが貴重な食料として親しまれてきた歴史があります。今でも会津には多くのそば店があり、地域の食文化として受け継がれています。
そばには、糖質の代謝に関わるビタミンB群や、ポリフェノールの一種であるルチンが含まれています。もちろん、特定の食品だけで疲れが取れるわけではありませんが、暑さで食欲が落ちやすい時期にも取り入れやすい食材のひとつです。
薬膳では、そばは体の余分な熱を冷ます性質を持つと考えられています。だからこそ夏には自然と食べたくなるのですが、冷房や冷たい飲み物で胃腸が冷えている人には、温かくいただく方が体にやさしい場合もあります。
夏の終わりの今だからこそ、あえて温かいそばを選ぶ。
それもまた、季節に合わせた養生のひとつです。
頑張る前に、整える|管理栄養士 石松佑梨の足湯&整いめし
私は今、東京と郡山の二拠点生活をしています。
福島県は全国4位の温泉地数を誇る温泉王国です。首都圏からのアクセスも良く、新幹線を利用すれば中通りエリアへは約1時間半。地域ごとに異なる泉質や食文化を楽しめるのも魅力です。
今回、「夏こそ足湯を」をテーマに、飯坂温泉、磐梯熱海温泉、いわき湯本温泉、そして東山温泉と4つの足湯を紹介してきました。驚いたのは、どの足湯も源泉かけ流しだったことです。足湯だからといって加温や循環をしているわけではなく、温泉そのものを気軽に体験できる。これは決して当たり前のことではありません。温泉王国・福島だからこそ楽しめる贅沢のひとつだと思います。
夏の暑さに加え、冷房による冷えや冷たい飲み物・食べ物は、自律神経に大きな負担をかけます。睡眠不足や食欲不振が続けば、体を回復させる力も追いつかなくなり、夏バテへとつながっていきます。そんな時こそ、まずは休むこと。
足湯で体を温める。
温かいそばを食べる。
少し早く眠る。
どれも特別なことではありません。けれど、夏の疲れを秋に持ち越さないためには、こうした小さな積み重ねこそが大切です。
東山温泉で足湯に浸かり、会津のそばを味わう。
何かを頑張るためではなく、疲れを手放すために。それは観光というより、「回復するための時間」です。夏の終わりの会津で過ごす穏やかなひとときが、疲れの残る体を本来のリズムへ戻すきっかけになるかもしれません。
____
参考資料
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く

