【干ししいたけ】がすごい。ちょい足しするだけで“腸と骨”の最強サポーターに!管理栄養士が推奨
干ししいたけといえば、和食の煮物や出汁に使われる昔ながらの食材。でも、日々の食卓ではつい「面倒そう」「地味」とスルーされがちかもしれません。 しかしこの干ししいたけ、実は腸と骨の健康を同時にサポートできる“地味すご食材”だったのです。 しかも、乾燥しているから保存もきいて常備しやすい&使い方も簡単。日々の食事にちょい足しするだけで、驚くほどの効果が期待できます。
なぜ腸と骨に効く?干ししいたけの3つの実力
① 不溶性食物繊維が豊富=“出す力”が上がる
干ししいたけに含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維がメイン。
これが腸の動きを刺激し、便通を整える効果が期待できます。さらに、腸内の善玉菌のエサにもなり、腸内環境の改善にも◎。
→ とくに、便秘がちな人や腸活を意識している人におすすめです。
② ビタミンDが豊富=“骨活”に最適
干ししいたけはビタミンDを含む数少ない植物性食品のひとつ。
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートし、骨の形成に欠かせません。
しかも、干ししいたけは天日干しによってビタミンDの含有量がUPするため、生しいたけよりもはるかに効率よく摂取できます。
→ 骨粗しょう症予防、加齢による骨密度低下にも有効です。
③ うま味成分“グアニル酸”で減塩サポートも
干ししいたけはグアニル酸という天然のうま味成分をたっぷり含んでいます。
だしや炒め物に加えるだけで、調味料の量を減らしても満足感がUP。これは、減塩や味付けを薄めにしたい人にも嬉しいメリット。
干ししいたけ、じつはこんなにラクに使える!
「戻すのが面倒…」という人にこそ知ってほしいのが、“水出し” or “時短戻し”の裏技。
- 前日の夜に水につけておけばOK(冷蔵庫で一晩)
→ 朝にはうま味たっぷりの出汁も完成! - 熱湯で10〜15分でもう調理可能
→ 汁物・炊き込みご飯・炒め物にすぐ使えます。
戻し汁も、栄養とうま味のかたまり。味噌汁やスープのベースに◎。
【NG調理】ビタミンDを損なう“もったいない使い方”とは?
干ししいたけのビタミンDは、天日干しされることで生成されます。でも、「室内保管」や「光に当てないまま使う」ことで、その量が大きく減ってしまうことも。
対策:
- 買ってきた干ししいたけのヒダの部分を使う前に数時間、日光に当ててから戻す
- 日差しのある午前中が◎
- → これでビタミンDの含有量が約20倍以上になるという研究も。
毎日の“ちょい足し”で体のベースを整える
冷蔵庫に入れっぱなしの干ししいたけ、眠らせていませんか?戻すだけで、「腸と骨」の両方をケアできる万能常備食材に変わります。
- 味噌汁に1〜2枚
- 卵焼きに刻んで混ぜる
- オートミール粥のトッピングにも!
夏の疲れ、腸の乱れ、骨のケアが気になるなら、“1日1しいたけ”から始めてみてはいかがでしょうか。
参考文献
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)2020年版」
- 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』|ビタミンD
- 農林水産省「保存食今昔(乾物の保存と利用)」
- Effect of Solar Radiation on Vitamin D2 contents in Shiitake Mushrooms(神戸女子薬科大学)
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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