【豆腐】カルシウムの吸収を阻害してしまう…「冷奴」を食べる時に注意したいNGな食べ合わせとは?

【豆腐】カルシウムの吸収を阻害してしまう…「冷奴」を食べる時に注意したいNGな食べ合わせとは?
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気温が上がり暑くなってくると、さっぱりとした冷たい豆腐が食べたくなりますよね。薬味などでアレンジもしやすいため夏の食卓には大活躍の冷奴ですが、実は注意したい食べ合わせがあるんです。この記事では、豆腐に含まれるフィチン酸という成分が、他の栄養素の吸収を阻害することについて管理栄養士が解説します。

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豆腐にはどんな栄養があるの?

大豆は、主成分がたんぱく質であることから、「畑の肉」といわれています。大豆は栄養価が高いものの、繊維質が多く消化しづらいのが難点。その点豆腐は、9割の栄養を消化吸収することができ、高たんぱくで低脂質なので、毎日摂りたい優秀な食材です。代表的な栄養素イソフラボンは、強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種。女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをすることから、更年期障害や骨粗しょう症の予防に効果があるとされています。また、サポニンという成分は肥満やガン予防の働きが、レシチンという成分には動脈硬化予防が期待されています。食物繊維も豊富なので、便秘の予防や改善にも役立ちます。

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豆腐を食べる時に注意したい食べ合わせ

豆腐に含まれるフィチン酸という成分は、カルシウムと結びつき、カルシウムの吸収を阻害することがあります。

カルシウムの多い食材には

・小魚類(しらす、にぼし、ししゃも等)
・海藻類(わかめ、ひじき、昆布等)
・野菜類(小松菜、水菜、チンゲン菜等)
・乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ等)

などがあります。カルシウムの必要量が多い成長期の子供や、骨や歯を丈夫に保ちたいお年寄りの世代では、とくに気を付けたい組み合わせです。豆腐は毎日の食卓で活躍する食材なので、フィチン酸の影響で敬遠してしまうのはもったいないですね。それでは、カルシウムをしっかり吸収するためには、どうすれば良いのでしょうか?

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カルシウムの吸収を良くする食べ合わせ

◎ビタミンDが豊富な食材と組み合わせる

ビタミンDはカルシウムの吸収に必要なたんぱく質の合成を促進することで、体内でカルシウムの吸収を助けます。また、カルシウムの骨への沈着をサポートする作用もあるため、丈夫な骨や歯をつくるのに役立ちます。

《ビタミンDの多い食材》
きのこ類(干しきくらげ・まいたけ・干ししいたけ)
魚・魚加工品(イワシ・イクラ・紅鮭・ニシン・サンマ)

例えば【冷奴+わかめとまいたけのお味噌汁】
【冷奴+小松菜のお浸し+紅鮭の塩焼き】
このように、カルシウムの多い食材とビタミンDの豊富な食材を組み合わせることで、豆腐のフィチン酸によるカルシウム吸収阻害の影響を減らすことができます。

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まとめ

いかがでしたか?私たちの食卓に欠かせない豆腐ですので、上手に組み合わせて栄養をしっかり補給したいですね。

《参考文献》
あたらしい栄養学/高橋書店
完全版その調理、9割の栄養捨ててます!/世界文化社

《ライター》やなぎかおり
特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経て、ヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。

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