【冷奴にはオリーブオイル】管理栄養士が強く推したい、夕食の「もう一品!」抗酸化力アップ冷奴4選
加熱調理せずにそのまま食卓に出せる「冷奴(ひややっこ)」は、暑い夏の時期に嬉しいタンパク質メニューです。わが家は醤油ではなく、オリーブオイルと塩で食べることが多いのですが、それには「おいしい以外の理由」があります。詳しくは本文で!
冷たいものを食べるとお腹を壊す人は「レンチン温奴」を試すべし!
低カロリーで高タンパク質な豆腐は、言わずと知れたヘルシーな食品です。豆腐は豆乳をにがりで固めて作ります。豆乳や大豆は身体を冷やす食品ではありませんが、にがりを加えた豆腐は身体を冷やします。「冷やす食品」と聞くと、身体にとって悪いもののように思われがちですが、そうとは限りません。渇いた身体に潤いを与え、体内の余分な熱を取り除いてくれる豆腐は、夏時期にはとくに嬉しい食材なのです。また梅雨以降、湿度の高くなる時期に増える胃の不快感を解消することで、栄養の吸収を高めてくれます。
ただし、冷たいものを食べるとお腹を崩しやすい方には不向きです。そんな時は「温奴(おんやっこ)」にしてみましょう。温奴は、豆腐をレンチンするだけ。後に紹介する「ちょい足しレシピ」で、冷奴と同じように、おいしく食べられます。
夏の豆腐は「オリーブオイル」と塩で食べるべし!
わたしは、冷奴を「オリーブオイル」と塩で食べることが多いです。醤油よりも、大豆の甘みや香りをしっかり感じられ、豆腐自体のおいしさが味わえるからです。
中でもおすすめしたいのが、オリーブの実を搾っただけの高品質なエキストラバージンオイル。加熱せずに食べたいフレッシュなオイルは、冷奴というメニューにぴったりです。
またエキストラバージンオイルは、強い抗酸化力も持っています。夏は強い紫外線や暑さによるストレスが大きく、過剰に作られる活性酸素は細胞を傷つけて老化を進行させ、代謝を悪化させます。つまり日々の活性酸素除去がとても重要になるのです。これが、わたしが冷奴をオリーブオイルで食べる理由です。
ちょい足し○○で、効果UP!
冷奴は、新定番になりつつある「オリーブオイル+塩」以外にも、オリーブオイル+醤油やオリーブオイル+ポン酢醤油もよく合います。ここでは、さらに「ちょい足し」で、抗酸化力アップを目指しましょう。
トマト×バジル
トマトの赤色は強い抗酸化作用を持つ「リコピン」です。リコピンは脂溶性の成分なので、オリーブオイルと組み合わせることで吸収されやすくなります。
バジルはβ-カロテンやビタミンCが豊富。これにオリーブオイルのビタミンEが加わり、相乗効果で強い抗酸化力を発揮するでしょう。
ニラ×ナッツ
ニラの香り成分「アリシン」は、強い抗酸化作用があります。また、豆腐に豊富なビタミンB1の吸収を高め、糖質代謝を助けるものです。
ナッツ類には抗酸化作用の高いビタミンEが豊富に含まれています。よく噛んで食べることも、ストレス発散につながるでしょう。
しらす×ミョウガ
もっと「タンパク質」を摂りたいときにおすすめしたいのがしらすです。カルシウムやマグネシウムも豊富に含まれています。
ミョウガの赤色は抗酸化作用のあるアントシアニン。香り成分「α-ピネン」には、リラックスしてストレスを軽減させる効果もあります。
梅干し×青しそ
抗酸化作用と合わせて、ストレスそのものを減らす工夫も大切です。しその香り成分である「リモネン」には、交感神経と副交感神経をどちらも高める働きがあります。リラックスさせつつ、やる気も出させてくれるような現代人には嬉しい香りです。
また梅干しを漬ける赤しそには、抗酸化作用の高い「シソニン」が豊富。抗酸化ビタミンACEとともに、日々の活性酸素除去を期待したい!
いかがでしたか? どれも簡単な組み合わせです。
ぜひ、オリーブオイルとともに、日々のレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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