防災のプロが指南!今日からできる、家の中の危険「火災リスク」を減らす方法|キッチン編

防災のプロが指南!今日からできる、家の中の危険「火災リスク」を減らす方法|キッチン編
Adobe Stock
RISE164
RISE164
2025-06-03

日々の生活の中で人間が安全・安心に暮らせるためにすべきこと。それは、常に人間は家や外出先、屋内・屋外問わず、いろんな災害や事故に遭遇する危険と隣り合わせであること、危機意識を持つことです。つまり、自分や家族、人命と財産を守るという防災意識を持つことが大切。そのために普段からできることを行い、ちょっとした心がけと行動、防災意識が、有事の際に役立ちます。ここでは、家の中での自然災害と人的過失による災害の関連性を考えながら、そのリスクを1つ1つ潰していきます。家にいる時間は一般的には男性より女性の方が長いので、ここでは主婦や女性の一人暮らしに向けた防災対策をご紹介していきます。

広告

キッチンで 一番起こりやすい最も大きな災害は “火災” です。地震・雷など自然災害に起因したものと、普段からの生活様式に起因するもの(物の配置や人的要因)両方において一番多く発生する災害です。火災といってもその種類は可燃物(燃えるもの)によって3種類に大別されます。キッチンではすべての火災が起こりうるので、それぞれの火災に対して対策が必要です。また3種類の火災以外にもガス爆発による火災も危険です。

普通火災(布・木材・紙・プラスチックなどの火災)

油・液体火災 (石油・灯油・調理油、その他アルコールやシンナー等引火性液体火災)

電気火災(電気機器のショート・スパーク・過電流や断線に起因する出火よる火災)  

では、火災対策についてみていきましょう。

火災
photo by Adobe Stock

1. 普通火災

特にガスコンロやオーブンの周囲には油関係はもちろん、プラスチックキッチンペーパー/タオル、プラスチック容器など、燃えやすい可燃物はコンロ周りには置かないことです。最近では火が露出しない安全なオール電化・IHコンロも多くなりましたが、高熱になると発火・引火の恐れがあります。

2. 油・液体火災

キッチンで特に多いのが油火災(調理油・天ぷら油)です。揚げ物は油の量が少ないほど火災の危険性が増します。また、浅いフライパンなどより天ぷら鍋を使いましょう(周りに油・火の飛散防止)周囲温度が上がらないように換気をしましょう。高温の油による火傷も災害です。材料を投入する際は長い菜箸を使い油が飛ばないように注意しましょう。

3. 電気火災

一番の危険は同じコンセントタップでオーブントースター・電子レンジ・炊飯器など同時使用すること。電気容量オーバーで発熱・発火するので避けましょう。また、同時使用時の電気容量の確認も怠らないように。

まとめ

*調理中は絶対その場を離れないこと。

*コンロ周りは油飛散防止板で囲いましょう(アルミシートなど安価なものでよい)。

*フライパンや鍋にはフタを用意しておくことで、火柱が上がってもリスク軽減できます(濡れたタオルの用意も同様に効果的です)。酸素を遮断して消火。

*油火災には水をかけると逆効果になり延焼します(水と油は吸収しません)。

*住宅用火災警報器(キッチンは熱感知式)やガスもれ警報器を設置しましょう。ホームセンターやネット販売で購入可能です。

*消火器(女性でも軽く操作性の高い小型のもの)を必ず設置しましょう。A(普通)B(油)C(電気)に有効な、「ABC粉末消火器」が一般的(薬剤1kg~2kg)ですが、放射後の粉末の汚損や清掃が大変なので、できれば1Lタイプの中性強化液タイプを推奨します。

*消火器は、設置してもいざという時に使用できなければ何の意味もありません。設置前に使用方法の確認も忘れずにしましょう。

*濡れた布を覆いかぶせる、消火器を放射する、燃えそうなものを除去する。

それでも火災が鎮火せず延焼する場合は119番・消防車も呼びましょう。

自然災害による予期せぬ、突発的・偶発的災害は避けられませんが、家庭内災害は対策さえすれば人的過失による被害拡大は防止できます。その1番といえるのが“防火”です。火災はすべてを燃やし尽くしてしまいます。普段日常の防災対策で被害を最小限に抑え、元の生活への復旧も早くなります。自分の生命と財産を守るためにぜひ防火対策を行ってください。

広告

RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

火災