【40代「おしも」の悩みの解決策】腟のかゆみ、乾燥、頻尿、尿もれ、性交痛の正しいケアとは?

 【40代「おしも」の悩みの解決策】腟のかゆみ、乾燥、頻尿、尿もれ、性交痛の正しいケアとは?
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増田美加
増田美加
2021-05-07
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骨盤底筋は鍛えないと、どんどん衰えます!

これらは、出産によって、骨盤底筋や靭帯、筋膜が伸びて、断裂することでも起こります。しかし、最も顕著なのは、40代ころからの更年期による女性ホルモンのエストロゲンの低下と筋肉の衰え、コラーゲンの減少です。

骨盤底筋は、手足と同じように、鍛えれば筋力はアップし、何もしなければ衰える骨格筋です。しかし、普段から意識しないで過ごしていると、手足の筋肉よりも衰えるのが早いのです。

頻尿、尿もれ、骨盤臓器脱は、締める力の低下によって起こりますが、一方で、緩めることができず、腟が萎縮し、性交痛でセックスができなくなる人もいます。

性交痛などの痛みは、筋肉が緊張すると血流が悪くなり、痛みを起こす発痛物質がそこに滞るため、痛むという肩こりと同様のメカニズムです。骨盤底筋の筋肉の衰えのピークは、エストロゲンの分泌が減る閉経後なのです。

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おしもの新疾患、GSMって知っていますか?

更年期に、おしも(デリケートゾーン)にかゆみ、乾燥、頻尿、尿もれ、性交痛があれば、GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause =閉経関連尿路生殖器症候群)という病気の可能性もあります。GSMは、女性ホルモンの低下にともなう外陰部や腟の萎縮と脆弱化で、泌尿器と生殖器の症状が顕著に起こります。

以前は、老人性腟炎と呼ばれ、「年なのだから仕方ない」と医師からも放置されていました。けれども、2014年に、国際女性性機能学会と米国更年期学会が新たな疾患概念としてGSMを提唱しました。

GSMは、ゆっくりと確実に進行し、閉経後には半数以上の女性のQOL(生活の質)が低下していることが明らかにされました。それによって、女性泌尿器科や婦人科で治療する対象として診てもらえるようになってきています。

症状は、外陰部・腟の乾燥感・灼熱感・かゆみ、尿失禁、頻尿・尿意切迫感、排尿困難感、膀胱炎の繰り返し、性交時のうるおい不足、性交痛、性的欲求低下、オーガズム低下などと多岐にわたります。GSMで、最も多い3大症状は、外陰部・腟の「かゆみ、尿もれ、性交痛」です。頻尿、尿もれ、性交痛、腟の萎縮で困っている人は、女性泌尿器科や婦人科で相談してください。

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