【ハイランジの正解】脚幅などで効果が変わる?股関節の柔軟性が高まる「ハイランジ」の正しいやり方
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シークエンスの途中で頻繁に登場するハイランジとローランジ。股関節の屈曲と伸展を深めるポイントやほかのポーズとの関係性などを、柳本和也先生がレクチャーします。
ランジのポーズは股関節の屈曲と伸展を深めます!
ランジポーズが上達するとシークエンスの精度も向上
ランジポーズには、骨盤を床と垂直に保つハイランジと上半身を深く前傾させるローランジがあり、いずれも下半身の強化や股関節の柔軟性アップに効果を発揮します。
「この2つは、アーサナ独自の効果はもちろん、数種類のポーズを連続して行う中でポーズ同士をつなぐ役割も果たします。たとえば太陽礼拝では、ウッターナーサナの次にローランジを挟んでプランクポーズへ。そのときランジポーズで下半身や体幹の安定が高まるので次のポーズへスムーズに移行でき、シークエンス全体の精度がアップします」
また、股関節の屈曲と伸展が鍵になるので、前屈と後屈の準備ポーズとしても有効です。
「関節は対を成す動きをするので、股関節を屈曲させると伸びやすくなり、逆に伸展させると屈曲が深まります。特にローランジは踏み込んだ前脚の腿とお腹を近づけて深く屈曲するため、その後、後屈ポーズを行うと股関節がラクに伸展する感覚をつかめるはずです!」
ランジを極めるとこんなポーズが楽になるよ!
前屈のポーズ
股関節の柔軟性が高まり、脚の付け根からしっかりと屈曲ができるように。前屈時に手が床につかない人はランジポーズを練習に取り入れてみましょう。
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証①](https://images.yogajournal.jp/article/69293/rGKzfccQtL3hQPSmswrklFLtEeMkLWWz5fvMkG6k.jpeg)
後屈のポーズ
ランジポーズで股関節を屈曲させると、逆の動きにあたる股関節の伸展がスムーズになり、体の前面を伸ばす後屈のポーズが上達します。
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証②](https://images.yogajournal.jp/article/69294/xkKNZ7Gsx5RS6EckHpqwjvXUlylnHvwDvPKi0Jco.jpeg)
ハイランジのポーズ
ハイランジのポイントは、安定した下半身と伸びやかな上半身を維持すること。そのためには両足に等しく体重をのせて、肩まわりはリラックスして上体を引き上げる意識を忘れずに。
【効果】
・胸が開き呼吸量がアップ
・股関節、肩関節が柔軟になる
・鼠蹊部がストレッチされる
ダウンドッグからスタート。手で床を押してお尻を高く突き上げ、背骨を伸ばす。
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片脚を両手の間におき、頭頂からかかとまでを一直線にしてローランジのポーズになる。
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手を床から離して上体を起こし骨盤は床と垂直。体側に沿った手を耳の横へ伸ばす。
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証①](https://images.yogajournal.jp/article/69298/q3MqkyER8WFSF5krw485zXldMRx2mDXFYvxwNpkP.jpeg)
ハイランジのポーズ
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証①](https://images.yogajournal.jp/article/69295/kOA7afadkLyHtNAu9mh99bhXYziXbRri4QUhYgNv.jpeg)
耳と腕が近づくようにする
肩まわりが硬いと肩がつまって腕が上がりにくいもの。その場合は背中で腕を組んでもOK。
OK:肩を下げ胸は引き上げて。目線を上に向けても肩がすくまないように。
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証①](https://images.yogajournal.jp/article/69477/eOTAwO601aHSUM9CuGO2HVFJtTnGKhPv7HTaKOxP.jpeg)
NG:首がすくんで肘が曲がってしまい、耳と腕の距離が遠くなるとNG。
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証①](https://images.yogajournal.jp/article/69478/3DT5WGKMYP1jb1NEwli4Dgnh1XCxlmmh7QAqZ3gM.jpeg)
おへそは縦に伸ばす
重力に逆らい上体を天井方向へ引き上げ、腰への負担を軽減。肩まわりの力は抜いておいて。
OK:頭頂から尾骨までが一直線になると、骨盤が真っすぐに立ち上半身が引き上げられる。
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NG:肋骨が左右に開き、胸が前に突き出て反り腰になっている。お腹の力も使えていない。
![「ランジのポーズ」意味と効果を徹底検証①](https://images.yogajournal.jp/article/69482/BIOtKLOFPwZZNolqW5IYLaou4aZHBPVm5ZN81mxW.jpeg)
膝とかかとは一直線上に
後ろのかかとが床から離れるポーズは前重心になり、膝が前に出やすいので注意。膝下にかかとがくると前足の踏み込みが強まります。
つま先とかかとは一直線上に
後ろ脚を強く使うために、足裏を床と垂直にして5本の足指を使って床を押すことを意識。
内腿同士を寄せ合う
前後の脚が外側に開きやすいので、内転筋を使って内腿同士を中心に寄せ合って。すると骨盤が正面を向き、前脚側の股関節の屈曲も深まります。
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photo by Nobuhiro Miyoshi(RELATION)
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尾骨をたくし込む
尾骨を内側に巻き込むと骨盤が立って腰の反りが改善。下半身が安定し上半身の余計な力が抜けていきます。
OK:尾骨を内側に入れるイメージを持つと、肋骨は閉じていて反り腰にならず、背骨が自然なS字を描く。
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NG:意識が抜けると胸が前に突き出て骨盤が前傾して反り腰に。腰に負担が集中して痛みの原因に。
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ハイランジの疑問を解決!Q&A
Q1.正しい脚幅がわかりません…
A1.骨盤が正面を向く足幅がベスト!
ベストな足幅は人によって異なり、骨盤が正面を向かないのは足を広げすぎのサイン。正しい足幅を探すには、ターダーサナの状態から片脚を50㎝位ずつ後ろに引き、骨盤がズレたと感じたら足幅を狭めて骨盤が正面を向くスタンスを見つけて。
両脚を揃えて手を腰に当てて、ターダーサナの脚の状態からスタートする。
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骨盤が正面に向いていることを確認しながら片脚を50㎝ほど後ろに引く。
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脚を引いても左右の骨盤が平行であれば、もう50㎝ほど足を引いてみる。
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さらに足幅を広げ、骨盤の傾きに気づいたら足幅を狭めてベストな幅に調整。
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NG:骨盤が傾いた状態で脚を開こうとすると、腰が反ってポーズ本来の効果が得られない。
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Q2.前腿がパンパンに張ってつらいです(泣)
A2.後ろ脚が使えると均等に体重を支えられるのでラクに
前脚へ重心をかけすぎ、前腿に必要以上に負荷がかかっているのかも。その場合は、後ろ脚で強く踏み込めると前腿への負担が軽減します。そのためには、壁に足裏をつけて5本の足指でぐっと踏み込む練習を。かかとで壁を押すと、5本の指にしっかりのる感覚を得られます。
小指側に体重が偏る人は拇指球で強く踏み込み、内腿を長く伸ばす感覚を意識。5~10呼吸
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Q3.目線は上?正面?どっちが正しいの?
A3.呼吸を基準に決めよう
上を向いても胸椎が伸展し、呼吸が楽にできる人は目線を上へ。肩がすくんで呼吸が苦しいと感じたら目線は正面に向けておきましょう。呼吸がしづらいのに無理に上を向く必要はありません。
上を向いたときに呼吸がしづらいと、 上半身に余計な力が入ってしまいポーズは深まらない。
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目線を正面へ向けると肩まわりの力みが解消。腕もすっと伸びて深い呼吸がラクにできる。
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Q4.体がグラグラして安定しません。
A4.骨盤底を引き締めて、内腿を意識しよう
下半身がゆるむと体が安定しません。そんなときはセツバンダーサナで骨盤底を引き締めて内腿同士を寄せ合う練習を。すると、体の軸が安定してバランス力がアップします。
骨盤底にあるムーラバンダを締める意識で行って。そのためにはお尻をしっかり締めて、おへそを縦に引き伸ばす感覚を意識する。5~10呼吸
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教えてくれたのは…柳本和也先生
udaya yoga studio主宰。バリでヨガに出会い、日本のアシュタンガヨガの第一人者ケン・ハラクマ氏に師事。ヨガ指導、イベントやワークショップなどで幅広く活躍。
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