理学療法士発ケガを予防するセルフケア|首・肩・腰…ヨガ中のケガを防ごう
本来、体を整えて健康に導いてくれるはずのヨガで、体を痛めるケースは少なくありません。そこで、ヨガで特に痛めやすい首・肩・腰・膝のセルフケア法を、理学療法士の中村尚人先生に教えていただきました。
ケガを予防し、ヨガも上達するセルフケア
「ケガの原因は、ヨガ中の体の使い方だけでなく、普段の姿勢や筋力・柔軟性不足もかなり影響します。ですから、ケガをしないためには、レッスン以外でも体を整えるトレーニングを取り入れることが大事」と中村先生。
そこで今回は、ヨガで特に痛めやすい首・肩・腰・膝のセルフケア法を教えていただきました。ポーズを快適に行うための体のベースをつくるエクササイズから、ヨガ中に起こりがちなオーバーストレッチを防ぐ画期的なワークまで。体を守るだけでなく、ポーズ上達にもつながる秘技が満載です。
ヨガで痛めやすい部位と対処法
首の場合
ヘッドスタンドやショルダースタンドで体重がかかったときに捻挫しやすい。首の筋肉を柔軟に保っておくことと、上半身の筋バランスを整える練習を。
肩の場合
日常生活では内旋させていることが多いため、外旋系のポーズでインピンジメント(挟み込み)を起こしやすい。低負荷で肩の外旋を促す練習を。
腰の場合
アップドッグなどの後屈系ポーズでは、胸が開かないことで腰に負担がかかり、痛めてしまう。胸の伸展を促すエクササイズで胸から反る練習を。
膝の場合
パドマーサナなどの股関節を開くポーズで痛めやすい。膝は本来ねじりに弱いが、股関節が開かないと膝が代償してしまう。股関節を開く練習を。
準備運動:体のベースをつくるエクササイズ
アシュタンガヨガのようにジャンプ系の動きが入るヨガでは、筋肉を素早く動かす瞬発力が求められます。反動を使った運動に対応できる脚力と腕力を養いましょう。
ジャンプ:着地の衝撃を支える腿裏の筋肉を強化する
軽くしゃがみこんでからその場でジャンプ。これを繰り返す。
ジョグ:瞬発力を化する
片脚ずつ交互に腿上げ。腿は床と平行になる高さまで。スピーディーに繰り返す。
腕立て:上半身を強化する
チャトランガダンダーサナの準備の姿勢から膝を床につく。手で床を押して体を浮かせ、 手を叩いて元の姿勢に戻る。
ヨガ前、ヨガ中に行うセルフケア法を実践しよう
●【首と肩】ヨガの前に行うセルフケア:やり方はこちら
●【腰と膝】ヨガの前に行うセルフケア:やり方はこちら
●【オーバーストレッチを防ぐ】ヨガ中に行うセルフケア:やり方はこちら
教えてくれたのは…中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。UTLにてヨガの解剖学の講師を担当。医療とボディーワークの融合、予防医学の確立を目指し活動中。「 TAKT EIGHT」主宰。現在、「ヨガのための解剖学」連載中。
モデルを務めてくれたのは…伊藤ニーナさん
女性誌『GINGER』のスターオーディション・モデル部門でグランプリを受賞し、レギュラーモデルに。 数々のイベントに出演する傍ら、乗馬検定5級を取得するなど運動神経の良さを生かして幅広く活躍中。
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