食べてないのに太る？40代が見直すべきNGな飲み物とは【管理栄養士が解説】

これが太る原因？NGな飲み物

1.砂糖入り飲料

砂糖入り飲料の摂取が体重増加を促進するということが様々な研究により、分かっています。甘い飲み物に含まれる糖質は、消化されてブドウ糖に分解されますが、使いきれなかった余分なブドウ糖は、インスリンの作用によって脂肪に変換され、脂肪細胞に蓄積されてしまいます。つまり、血糖値が一気に上がるほど、脂肪が増えやすくなるのです。更に、血糖値が一気に上がることにより、体はインスリンを大量に分泌し、急上昇した血糖値を下げようとします。その結果、血糖値が下がり、再び甘い飲みものが欲しくなるという悪循環に陥りやすくなります。

飲み物	容量	エネルギー	炭水化物量	含まれるスティックシュガー（4ｇ）の本数
スポーツドリンク	500ml	105kcal	25.5ｇ	6本
エナジードリンク	500ml	230kcal	53.5ｇ	13本
乳酸菌飲料	65ml	42kcal	10.7ｇ	3本
炭酸飲料	500ml	230kcal	57ｇ	14本
缶コーヒー（微糖）	185ml	35kcal	6ｇ	2本
コーヒー乳飲料	200ml	112kcal	14.4ｇ	4本
フルーツ乳飲料	200ml	92kcal	19.8ｇ	5本
ミルクティー	500ml	170kcal	34.3ｇ	9本
紅茶（加糖）	500ml	126kcal	31ｇ	8本

＊食品成分データベース（文部科学省）参照

甘い飲み物が欲しくなる原因

食事を抜く、主食を抜く、食事量が少ないといった食生活は、甘いものを食べたい欲求が高まる原因となりやすいです。そのため、甘い飲み物を飲む習慣のある方は、まずは食生活の見直しから始めることをおすすめします。「1日3食、主食・主菜・副菜をバランスよく食べること」により、甘い飲み物の量を自然と減らすことに繋がります。

習慣化しない工夫

甘い飲み物を習慣化しない工夫としては下記の方法が効果的です。

・買い置きをしないようにする

・スーパーでは売り場の前を通らない

・目につかない場所に保管する

・やめるより、量を減らすことから始める

2.アルコール飲料

アルコールは食事と一緒に摂ると、食事の消化が後回しになり、太りやすくなりがちです。また、アルコールを飲み続けることにより、脂肪の分解が抑えられ、中性脂肪の材料である脂肪酸が合成されやすくなります。甘いカクテルや、チューハイ、ビール、日本酒などは糖質も多く含まれ体重増加に繋がりやすいため注意が必要です。アルコールの適正飲酒の目安量、1日あたりビール中瓶1本（500ml）、日本酒1合（180ml）、カクテルは2杯（500ml）、缶チューハイは1缶（500ml）を目安にしましょう。

まとめ

見落とされがちな飲み物のカロリー。1日1杯の積み重ねが太りやすい習慣となっています。甘い飲み物は「液体のデザート」と考えると良いかもしれません。基本の飲み物は、水やお茶とし、紅茶やコーヒーは無糖に、炭酸飲料は無糖の炭酸水に変えてレモンやミントを加えるなどの工夫がおすすめです。まずは今日の一杯から、見直してみてはいかがでしょうか。

＜参考文献＞

食品成分データベース（農林水産省）

https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=11161

肥満症診療ガイドライン

https://www.jasso.or.jp/data/magazine/pdf/medicareguide2022_09.pdf

砂糖入り飲料と子供および成人の体重増加：系統的レビューとメタアナリシス

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23966427/

涼飲料水（ソフトドリンク）と糖尿病発症との関連について

https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3119.html

正しい飲酒の基礎知識（健康長寿ネット）

https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/rouka-yobou/alcohol.html