私が白髪を染めない理由
髪を染めるのをやめた。どうしてやめることにしたのか?米版ヨガジャーナル広報担当のデイナが語る、50代の自然な生き方とは?
デイナ・メイシーは、元米国版ヨガジャーナルの企業広報部門責任者。デイナは髪を染めるのをやめた。どうしてやめることにしたのか、経緯とその後の予期せぬ発見を私たちにシェアしてくれた。
そのとき私は地域の園芸店で植物を買っているところだった。着ていたのは汗にぬれたヨガウェア。庭のために最新の獲物を手に入れようと夢中になっていた。ふと、背後にいる男性が私の髪をじっと見ているのに気づいたの。私のぐちゃぐちゃの白髪を。
「とてもきれいな髪ですね」と彼は言った。私は真っ赤になりながら、お礼を言った。
私は自分の髪をかなり気にかけていた。20年前、理想的な美容師に出会い、その美容師が、肩ぐらいの長さの私のもつれ毛を、ロックミュージシャンのようなテイストに仕上げてくれた。おかげで私は、もう少しでパッとしない中年女になりそうなところをギリギリで回避できたのだ。(50代の自分がきっちりとしたボブの髪型でトレパンなんか履いているところを想像するとゾッとする)
10年前、なんの断りもなく白髪が出現しだした。担当の美容師がとても素敵な暗めの栗色に染めてくれた。ところどころに入れられた赤みのある銅色のハイライトがレイヤーを引き立てており、最初のころは、4カ月ごとに染め直していた。それが2カ月ごとになり、やがて毎月に、そして2週間ごとになった。これが交渉決裂のポイントだった。
そしてある日、頭皮がかゆくなった。抗ヒスタミン剤をひっきりなしに服用しながら、痛みは自分ひとりの胸に留め、それでも私はカラーを続けた。ある日、限界が来た。これ以上、一度たりとて自分の身を美容院へ引きずっていくことはできない。私のなかの反逆者が人生に対し大声で主張していた。そして、私は最終決断を下した。もう髪を染めるのはやめにする。
髪を伸ばし始め、前髪を作って額に下ろした。ずっと忘れていた帽子への愛を再発見した。3カ月の間、帽子をかぶって白髪をうまく隠すことに終始したが、それもやめた。白髪を認めたくないと思う気持ちはもうなくなっていた。そう、私はもう自分の白髪を否定していなかったのだ。
2〜3カ月するうちに、自分の髪がたんなる白髪ではないことが分かってきた。私の髪は、前の方は銀白色。後ろの方は暗い色のなかに銀色が混じっていた。それは、なんというか、とても素敵に見えた。私はたんに自分の白髪と平和協定を結べたらいいなと思っていただけで、それ以上のなにかを期待していたわけではなかった。しかし髪が伸びて長くなるにつれ、私は自分の髪がどんどん愛しくなっていったのだ。感じているのはちょっとした反逆心と、それに色めいた気分。園芸店で男性たちが私をチェックしようがしまいが関係ない。
自分の白髪を完全に受け入れることができて、いまでは「自由」のようなものを感じている。この感覚は長らくヨガマットの上で感じてきたものだ。身体の自由にとどまらない、心の自由、精神の自由。あるがままで満ち足りている。ちゃんとそう信じることができたとき、私のままで<ある>自由が開けてくる。
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