【65歳以上は怪我をする確率が高い?練習にサポートを】シニアのための13のチェアヨガポーズ

【65歳以上は怪我をする確率が高い?練習にサポートを】シニアのための13のチェアヨガポーズ

椅子をサポートやプロップスとして使うことでどの年齢の体にとっても練習がしやすくなる。

「ヨガを実践しているアメリカ人の3分の1以上は50歳以上」ヨガセラピストのキャロル・クルコフの調査はそう示す。中には何十年もヨガを続けている人もいる。実際、多くのシニアが60代、70代、そしてそれ以降も練習を続けている。

また、高血圧、骨粗しょう症、関節炎、ホルモンの変化など、高齢者に見られがちな症状への健康効果がよく研究されていることから、ヨガを始めることを勧められている初心者の方もいる。医療関係者は穏やかな運動の選択肢としてヨガを勧めることが多いが、ヨガの練習には注意点がある。

"Relax into Yoga for Seniors"の著者であるクルコフによると、「65歳以上のヨガ参加者は、他の年齢層と比較すると、怪我をする率がより高い」そうだ。AARP(アメリカの高齢者団体)カードを取得したら、ヨガをあきらめるべきだというわけではない。しかし、私たちの練習は、成熟するにつれて進化し続ける必要があるかもしれない。

バランス、体力、運動能力の維持

メイヨークリニックによると、年齢を重ねるにつれて、私たちは自然に強さと柔軟性を失う。それが安定感やバランス感覚に影響を及ぼすことがあるそうだ。幸いなことに、ヨガは筋力、柔軟性、協調性、バランス感覚を向上させる効果があることで知られている。シニアの方、特にヨガを始めたばかりの方にとってキーとなるのは、練習を通して、その間中、安定感とサポートを感じられるような方法を見つけることだ。そこで役立つのが、チェアなどのプロップスとなる。

チェアヨガは、必ずしもシニアのためのヨガ、というわけではない。座ったり、立位のポーズの支えにしたりと、誰でも練習することができる。そして比較的ゆったりしたものから、汗だくになるようなものまで、様々な練習ができる。個々の目標や能力に到達できる、適応性のある練習方法なのだ。

時間と共に、人によって体の発達の仕方は違い、健康上の不安や体調も違ってくる。恥ずかしがることなく、それぞれのニーズに応じて、ヨガのポーズを様々な方法で試してみよう。例えば、高血圧や緑内障の方は、前屈のポーズができないかもしれない。膝や関節を痛めている人は、体重をかけないほうがいいかもしれない。

幸いなことに、アーサナの練習をニーズに適応させる、ほぼ無限の可能性がある。以下は、高齢者や、椅子をサポートに使いながら練習したい人にお勧めのポーズだ。

椅子に座る練習

怪我や病気で立てない人、床まで下りられない(または床から上がれない)人は、椅子に座りながら一般的なヨガのポーズを練習することができる。折りたたみ椅子や、背もたれが低く安定した椅子であれば、背もたれや椅子の脚を使ってポーズをとることができる。

椅子に座ったタダーサナ
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タダーサナ(山のポーズ、キャットアンドカウ)

山のポーズのゴールは、強く、まっすぐな姿勢だ。椅子の前の方に座る。両足と両膝を腰幅に開き、両手を太ももに置くか、体側にぶら下げる。背骨を伸ばすために、頭頂を天井に向けて引き上げる。肩の力を抜いて、耳から離す。あごを床と平行にし、首の後ろに少しスペースを作り、前を見る。

ここからさらにでマルジャリアーサナ.(キャット)やビティラーサナ(カウ)を練習することもできる。息を吐きながらおへそを背中に引き込み、尾骨をたくし入れ、頭と肩を前に倒して背面に深いカーブをつくる。息を吸いながら、今度は逆に背中を反らし、胸と顔を天井に向け持ち上げる。

椅子を使ったバーラドヴァージャーサナ1
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バーラドヴァージャーサナ I(賢者のポーズ)

山のポーズで、椅子の前端に座る。息を吸って背骨を伸ばす。息を吐きながら、骨盤を前に向けたまま、ウエストと肩からねじり、右にツイストする。左手を右太ももの外側に持っていき、優しく、てこの原理を入れ、右腕を後ろに伸ばし、椅子の背もたれを持ち安定させる。このポーズで呼吸を整え、心地よければ、吐く息ごとにツイストをゆっくりと深めていく。準備ができたら両手を解放し、ねじりをほどいて、タダーサナに戻る。反対側も同様に行う。

座ったゴムカーサナ
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ゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)

山のポーズから、両脚を閉じる。右脚を左脚にのせ、脚を組む。両腕を床と平行に横に伸ばす。左腕を天井に伸ばし、上腕二頭筋を耳と並べ、肘を曲げて手を首の後ろ側に伸ばす。右腕を内旋させ、手の平を後ろに向ける。右肘を曲げ、手の甲を背骨の方に持っていく。左手を下に、右手を上に伸ばし、背骨にそって少しずつ互いに近づける。両手の指が触れても触れなくてもよい。反対側も同様に行う。

座ったイーグルポーズ
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ガルダーサナ(ワシのポーズ)

山のポーズから、左脚を上にして脚を組む。左足は右のふくらはぎに近づけるか、後ろに回してもよい。背骨を伸ばし、両手を肩の高さで床と平行に伸ばす。息を吐きながら、右腕を前に伸ばし、左腕の上で交差させる。両腕の肘を曲げ、可能であれば手の甲を合わせる。ワシのポーズでは、肩の伸びを感じるが、肘を上げ、腕とあごを床と平行に保ち、前かがみにならないようにする。手足をほどいて、山のポーズに戻る。手足の交差を逆にして、反対側も同じように行う。

椅子を使ったトリコーナーサナ
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ウッティタ・トリコーナ・アーサナ(三角のポーズ)

山のポーズから椅子の左側に移動し、左のお尻を椅子の端に位置させる。両膝を両足首の上に位置させ、床に足をつける。左足を横に開き、両脚の付け根が90度になるようにする。左脚をまっすぐ伸ばす。息を吸いながら背骨を伸ばし、両腕を上げ、床と平行に横に伸ばす。息を吐きながら、体を左に傾け、左手を左脚に添える。右腕は手の平を前に向け、まっすぐ上に伸ばす。三角のポーズでは、前を向くか、右手を見上げてもよい。準備ができたら、胴体を起こして座位に戻り、両脚を揃える。座面の右側に移動し、反対側も行う。

座ったティッティバーサナ
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ティッティバーサナ(蛍のポーズ)

山のポーズから、椅子の角に向かって膝を大きく開く。両手は椅子の座面の前縁に添える。背骨を伸ばし、腹筋を強くし、体を椅子から持ち上げようとするようなイメージで、両手で椅子の座面を強く押し、蛍のポーズに入る。大腿四頭筋に力を入れ、両脚をまっすぐ伸ばし、床から足を浮かせる。

座ったリバースウォーリアー
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ヴィパリタヴィーラバッドラーサナ(リバースウォーリア)

山のポーズから、椅子の右側に移動し、右のお尻が椅子の端から出るようにする。左膝を横に開き、左太ももが椅子の座面で完全に支えられるようにする。左足と膝は左を向き、膝は足首の上に位置させる。右脚を右へまっすぐ伸ばし、足の外へりで床を押し、土踏まずのアーチを上げ、脚に力を入れる。息を吸いながら背骨を伸ばし、両腕を上げ、床と平行に横に伸ばす。吐く息で、左手を天井に向けて伸ばし、右手を左脚に添え、右にしなる。左手に視線を送り、リバースウォーリアに入る。準備ができたら、胴体を起こし真っ直ぐに戻す。両脚を揃え山のポーズになる。椅子の左側に移動し、反対側も行う。

椅子をサポートに使う

立位のポーズを練習したいけれど、サポートになるものがあるほうが安心だという人には、椅子が助けになってくれるだろう。また、椅子は、その人の柔軟性のレベルに合わせて床を高くするためのプロップスとしての役割も果たす。
 

椅子を使ったツリーポーズ
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ヴルクシャーサナ(木のポーズ)

タダーサナ(山のポーズ)で立つ。右側に椅子を置き、座面を自分の方に向ける。椅子の背もたれでバランスをとりながら、右脚を上げ、椅子の上に足を乗せる。右の股関節で脚を回旋させ、膝を横に開き、足の裏を太ももに寄せる。膝は椅子の背もたれに乗せても、当ててもよい。木のポーズでは、両腕を下に伸ばして体から少し離す、手の平を胸の前で合わせる、頭上に伸ばすなど、自分の心地よい手の位置を選ぶことができる。準備ができたら、右足を下ろし左足に揃え、タダーサナに戻る。椅子を反対側に移動させ、反対側を行う。

椅子を使ったアルダウッターナーサナ
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アルダウッターナーサナ(半分の立位前屈)

70~90センチ前に置いた椅子と向かい合うように立つ。吐く息で背中が床と平行になるまで、股関節から折れ曲がる。両手を椅子の座面に置く。頭を前方に伸ばして背骨を伸ばし、おへそを背骨の方に引き上げ、肩を耳から離す。下をまっすぐ見る。準備ができたら、立位に戻る。

椅子を使ったパピーポーズ
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ウッタナシショーサナ(パピーポーズ)

60~90センチ前に置かれた椅子と向かい合うように立つ。吐く息で、額が椅子の座面につくまで股関節から前屈する。(椅子の上に折りたたんだブランケットや枕を重ねて、高さをつけてもよい。) 両腕を前へ伸ばし、椅子に預ける。より強く肩を開くには、両手を椅子の背もたれに置き、胸を床に押していくように少しアーチさせ「伸びをする子犬のポーズ」の動作を真似る。準備ができたら、手を離し、立位に戻る。

椅子を使ったトリコーナーサナ
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ウッティタトリコナーサナ(三角のポーズ)

タダーサナ(山のポーズ)から、椅子を左側に置き、座面を自分の方に向ける。両足を90~120センチくらい離す。左脚を回旋し、左足を椅子の方に向け、右足は少し内側に向ける。息を吐いて、背骨を伸ばし、両腕が床と平行になるように横に伸ばす。また吐く息に合わせて、股関節から胴体を左に倒し、右の腰を右に押す。(三角のポーズでは、誰かがあなたの腰を右に引っ張ろうとしているのを想像してみよう。)左手を椅子の座面に置き、右手を天井に向かってまっすぐ伸ばす。背骨の長さを保ち、左の体側が曲がったりつぶれたりしないようにする。椅子を反対側に移動させ、反対側も行う。

椅子を使ったハーフムーン
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アルダチャンドラーサナ(半月のポーズ)

三角のポーズから、右手を腰に当て、首を回し椅子の座面を見る。椅子に置いた手を支えに、左脚に体重を移し、右脚を持ち上げる。可能であれば、太ももを床と平行にする。股関節と両肩を床と垂直に重ねるように、胸と骨盤を右側に向ける。右膝と右つま先も右を向いていることを確認する。右手は腰に当てたまま、または上の手を天井に伸ばし、半月のポーズで上を向く。椅子を反対側に移動させ、反対側も行う。
 

椅子を使ったサイドアングル
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ウッティタパールシュヴァコーナーサナ(体の脇を伸ばすポーズ)

タダーサナで、椅子を横に置き、背もたれを自分の方に向ける。両足を90~120センチ離す。左足を外に出し、つま先が椅子の後ろ脚と一直線になるようにする。右足は少し内側に向すける。両手をT字型に横に伸ばし、手の平を上に向ける。左膝を曲げ、椅子の方に股関節から体を傾ける。左腕は椅子の背もたれに預ける。右腕を右耳の上から前方まで伸ばし、手の平を床に向け、体の脇を伸ばすポーズに入る。 右に胸を開く。右足首から右手までが一直線になるように、右の腰を押し下げる。椅子を反対側に移動させ、反対側も行う。

教えてくれたのは・・・タマラ・Y・ジェフェリーズ

ライター、エディター、リサーチャー兼ヨガの指導者というキャリアを経て現在はヨガジャーナルのシニアエディターを務める。

ヨガジャーナル アメリカ版 / 「13 Chair Yoga Poses for Seniors」

by Tamara Y. Jeffries
photos by Andrew Clark
translation by HIDEMI

AUTHOR

ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。

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