コロナショックで夫の会社が倒産。家族をピンチから救ってくれたものとは
コロナ禍は私たちの暮らしに様々な影響を与えています。シンガポールに8年住む筆者においては、コロナショックで夫が経営していた会社を倒産させることとなり、ここ数ヶ月間様々な変化がありました。まさに転換期と呼べるこの時期を乗り越えたのはヨガの教えがあったからだと思います。
未来はわからないけど、"今、私ができること"を考えて行動する
ヨガには様々な流派がありますが、その中にはポーズをとらないヨガも。インド発祥の古典的なヨガには、そのようにポーズをとらないヨガが多くあり、「カルマヨガ」はその内のひとつ。ポーズをとらないと聞くとイメージしづらい方もいるかもしれませんが、カルマヨガは言うなれば「日常生活の場面で実践するヨガ」のことです。
サンスクリット語の「kri」という言葉から由来するカルマ。kriは「する」「行為」「行為によって起こる結果」という意味を持ちます。
日本語では「業」とも訳されますが、つまり自分のした事は、自分にすべて返ってくるという意味を持つ「自業自得」という日本語の言葉を思い浮かべるとその意味はより分かりやすいかもしれません。
今、起こっていることは、全て過去の「行い」「行為」(カルマ)の結果。それで、あれば「今」できることを精一杯するしかない。それは、筆者が夫から倒産すると決定報告を受けた時に最初に考えたこと。
ちなみに、カルマヨガは「善い」「悪い」という観念も捨てる教えです。結果への執着を手放して、自分で選んだその行為を100%全うすること説かれています。
未来は分からないけれど、今私ができること、私がやるべきことを考えて行動するのが第一なのです。
ヨガの八支則の教え
八支則とは
「八支則」とは、ヨガの多くの流派の基礎になるもの。2000年以上前に、パタンジャリという賢者が初めて「ヨガスートラ」とう経典に文書として記しました。ヨガを実践することでヨガの最終的な目的である「悟り」に至るまでの哲学が解説されていて、ヨガの実践は8つの段階に分かれています。
- ヤマ(禁戒):他人や物に対して守るべき5つの行動。(アヒムサ、サティヤ、アステーヤ、ブラーマチャリヤ、アパリグラハ)
- ニヤマ(勧戒):自分に対して守るべき5つの行動。(シャウチャ、サントーシャ、タパス、スワディヤーヤ、イシュワラプラニダーナ)
- アーサナ(坐法):ポーズ。意識を身体の内側に向ける。
- プラーナヤーマ(調法):呼吸法。呼吸と身体、心を繋げることに意識を向ける。
- プラーティヤハーラ(制感):感覚のコントール。
- ダーラナー(疑念):集中。
- ディヤーナ(無心):瞑想状態。
- サマディー(三昧):悟りの境地 。至福の喜び。
ネガティブな言葉は使わない「アヒムサ」
八支則の第一段階目である道徳的基本のヤマにある「アヒムサ」は、非暴力を意味します。それは、肉体的暴力はもちろん、精神的、行動、言葉の暴力も含みます。
倒産処理をはじめたと同時に、外出自粛要請が政府から出て家族3人24時間一緒にいることになりました。一般的に考えたらネガティブな言葉や精神状態になってもおかしくないですが状況ではありましたが、結局どちらの行動も問題の解決には至りません。
落ち込んでいるよりも「どうしよう〜」と未来に不安を抱くよりも、一緒にいる時間を大切にしたい。という思いを最優先にできたのは、アヒムサの教えがあったからだと思います。
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