下半身の筋肉が機能するとポーズが安定!「骨盤真っすぐ練習法」とは
ヨガのポーズの安定に欠かせない下半身の筋肉。ここを効果的に使うには、「骨盤」を真っすぐにキープすることが大切です。骨盤を整えて、ポーズの効果を最大限に引き出す練習法をご紹介します。
骨盤が真っすぐ整うと下半身の筋肉が働きだす
下半身の最上部に位置する骨盤。ここを意識せず、アンバランスに傾いたままポーズをとると、下半身の筋肉をしっかり使うことはできません。どのポーズでも、骨盤を背骨に対して真っすぐにすることで、股関節が正しい角度に安定します。すると、下半身の筋肉がしっかり働きだし、ポーズが安定するのです。その状態をつくるためには、骨盤が真っすぐの状態を崩さないよう、軽減してポーズを練習すること。そして、日常動作によって骨盤が前傾した反り腰、後傾した猫背のどちらかにクセづいていることが多いので、それをニュートラルに整えるワークです。骨盤まわりの筋肉を鍛えたり、ほぐしたりして整えていきます。骨盤が真っすぐ整って初めて、あらゆるポーズが本来の効果を発揮するんです。筋肉が働いて効かせたいところに効き、体調も良くなります。
骨盤は「背骨に対して真っすぐ」をキープしよう
どんなポーズでも、基本的に骨盤は背骨に対して「真っすぐ」が正解。それにより下半身の筋肉が効率的に使え、ポーズに力強さが増す。また、背骨が伸びるため呼吸も深まる。
まずは骨盤の状態をチェックしよう
骨盤の状態は、大きく分けて「ニュートラル」「前に傾く」「後ろに傾く」の3つ。壁の前に立って、さっそくチェックしてみましょう!
☑壁を背に立ち、壁に近づくと、背中とお尻が同時につく
☑壁を背にして体をぴったりつけると、腰の後ろに片手がギリギリ入る
→ニュートラルタイプ
☑壁を背に立ち、壁に近づくと、お尻が先につく
☑壁を背にして体をぴったりつけると、腰の後ろに余裕で片手が入る
→反り腰タイプ
☑壁を背に立ち、壁に近づくと、背中が先につく
☑壁を背にして体をぴったりつけると、腰の後ろに片手が入らない
→猫背タイプ
ニュートラルタイプ:骨盤が真っすぐ起きた理想の状態
骨盤が真っすぐ起きて、背骨が自然なS字カーブを描いた理想的な状態。骨盤がニュートラルに整うと下半身の筋肉がバランスよく使えるため、どんなポーズをとっても安定する。
反り腰:骨盤が前傾し、腰に不自然な負担がかかる
骨盤が前傾した反り腰の状態は、本人は「良い姿勢」と思っていることも多い。腰が反ったまま胸を張っているため腰が詰まり、このままポーズをとり続けていると痛める危険も。
猫背:骨盤が後傾し背中が丸まり、胸が閉じる
骨盤が後ろに傾いた猫背の状態は、膝が曲がって力が抜け、どんな動作も前腿に頼って動きがちになる。背中が丸まり、肩が内側に入って胸が縮こまるため、呼吸を深めることができない。
ウォーミングアップ:骨盤まわりをゆるめて真っすぐにしやすくする
まずは呼吸に合わせて体を丸めて反らし、反り腰、猫背、共に固まった骨盤周辺の筋肉をほぐします。反り腰と猫背で、行う順番は逆。反る際にどうしてもあごが上がってしまう人は、足幅を広げてトライ!
準備
両脚を腰幅程度に開いて立つ。肘を曲げ、指先を肩におき、肩の力を抜く。骨盤を起こし、背骨は自然に真っすぐ伸ばす。
反り腰の人は
1.息を吐きながら骨盤を後ろに引いて背中を丸め、肩甲骨を広げて3~5呼吸。あごを引くことで腰が伸びる。3セット。
2.息を吸いながら骨盤を前に押し出して上体を反らし、胸を開いて3~5呼吸。あごを引き、腰から反らせる意識を持つと、鼠蹊部が伸びる。1セット。
猫背の人は
1.息を吸いながら骨盤を前に押し出して上体を反らし、胸を開いて3~5呼吸。あごを引き、腰から反らせる意識を持つと、鼠蹊部が伸びる。3セット。
2.息を吐きながら骨盤を後ろに引いて背中を丸め、肩甲骨を広げて3~5呼吸。あごを引くことで腰が伸びる。1セット。
骨盤真っすぐ練習法を実践しよう
●前後の脚の筋肉を均等に使い、安定させる:やり方はこちら
●内腿の筋肉で両脚を寄せ、背骨から深くねじる:やり方はこちら
●股関節から前屈し、腿裏の筋肉を伸ばして保つ:やり方はこちら
●骨盤を真っすぐに押し上げ、鼠径部の筋肉を伸ばす:やり方はこちら
教えてくれたのは…柳本和也先生
ヨガ講師、udaya yoga studio主宰。バリ島でヨガに出会い、アシュタンガヨガの権威ケン・ハラクマ先生に師事。アシュタンガヨガのほかオリジナルメソッド、アサナマンダラも指導。
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