ネガティブに考えるクセを手放そう!
自分への厳しさに悩んでいるなら、このシークエンスで慈悲心を育てよう
慈悲とは優しさのひとつで、思いやりを持って自分や自分の不完全さを受け入れる能力のことだ。変化の過程では最も重要なものとなる。自分への思いやりがなければ、自己批判やネガティブな考えにとらわれ、自分の可能性を自ら制限してしまうからだ。クラスでも、アドームカヴルクシャーサナ(ハンドスタンド)で何度か脚を蹴り上げてみた後に、マットに座り込んで頭を横に振る生徒たちの姿をよく目にする。ネガティブからポジティブな面に目を向けてみよう。たとえば、ハンドスタンドの練習で、片脚を上げて安定した呼吸ができる自分を認めてあげよう。慈悲心を育てるとは、自分をサポートする方法を学ぶことだ。この前屈中心のシークエンスでは実際にプロップを用いて頭をサポートする。それにより、安定した状態でグラウンディングや支えられている感覚が得られる。
1.バーラーサナのバリエーション(子供のポーズ)
正座になり、両膝を腰幅に開く。縦半分に折ったブランケットを4枚重ねて、太腿の間に挟む。上体を倒してブランケットの上で休ませ、肘を曲げて床につけたら、頭を横に向ける。肘が床につかない場合はさらにブランケットを上腕の下に入れる。背中が丸くなってしまうなら、胸の下のブランケットを1枚減らす。このまま少なくとも5分間ホールドする。途中で頭の向きを変えよう。このポーズは私たちの意識を内面に向け、安全でサポートのある空間をもたらしてくれるので、安心して心身をゆだねよう。
2.ダウンドッグのバリエーション
子供のポーズの姿勢から両腕を前に伸ばす。両手が肩幅に開いているかを確認し、手のひらでマットを押しながら両腕を真っすぐ伸ばす。体重を前に移して四つん這いになり、つま先を立てて太腿を後ろに引いてダウンドッグに入る。頭頂部の下にブロック(あるいはたたんだブランケットやボルスター)を適度な高さにして置く。腿の付け根を後ろに押して、体重を両脚にかける。両手を前方に伸ばしながら、かかとを下ろす。頭の重さをブロックにあずけ、このまま1分間ホールド。このダウンドッグのバリエーションは、グラウンディングの感覚とマインドが安らぐ場をもたらしてくれる。
3.パリヴルッタジャーヌシールシャーサナのバリエーション(ねじった頭を膝につけるポーズ)
椅子に向かって座り、両脚を前に(椅子の下に)伸ばす。左膝を完全に曲げて、左腿を外旋させる。左腰の後ろ側を右に引き込んで、さらに骨盤を左に開く。息を吸いながら、ウエストの両脇を引き上げて背骨を長く伸ばし、吐く息で上体を左側にねじる。上体を右足に向かって真横に倒し、右手で椅子の足を内側からつかむ(どの足でもよい)。左腕を頭上に伸ばし、椅子の背をつかむ。椅子の座面に重ねておいたブランケット1~2枚の上に頭をのせて休ませる。ゆっくりと胸を天井に向け、5分間ホールドする。このポーズは体の側面を開き、広がる感覚をもたらすので、内面のスペースや優しさがより生み出されやすくなる。尾骨が丸まっていたり、曲げた膝が床から浮いている場合は、ブランケットを1~2枚重ねた上に座るとよい。反対側でも繰り返す。
4.ウパヴィシュタコーナーサナ(座った開脚のポーズ)
椅子に向かって座り、足を左右に開く。太腿上部でマットを押して足を活性させ、股関節から前屈し、上体を椅子に向かって長く伸ばす。椅子の座面に置いた1~2枚のブランケットの上に額を休ませ、肘を曲げて手を座面にのせる。このまま5分間ホールドする。椅子に体をゆだねながら、意識を内側に向けよう。ハムストリングが硬い場合や、尾骨が丸まる場合は、1~2枚重ねたブランケットの上に座るようにする。
5.シャヴァーサナのバリエーション(亡骸のポーズ)
椅子の座面にブランケットを1枚のせ、2枚目のブランケットは縦長に半分にたたんで横に置いておく。仰向けに寝てふくらはぎを椅子の座面にのせる。腰を持ち上げて、たたんだブランケットを仙骨の下に入れる。肘を曲げて両手をお腹にのせる。このままポーズに身をゆだねて呼吸をしながら、少なくとも5分間ホールドしよう。支えのあるシャヴァーサナによって、深い解放感がもたらされるだろう。
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