夜に食べると効果倍増!痩せ腸をつくる「納豆」の食べ方とはどんなもの?管理栄養士が解説
日本の食卓に欠かせない納豆は、朝食の定番という印象が強いですが、じつは「夜に食べる」ことで、腸内環境を整える力がより発揮される可能性があります。 今回は、納豆が持つ腸活パワーと、痩せやすい体づくりにつながる効果的な取り入れ方をご紹介します。
納豆は、腸にうれしい『発酵食』
納豆に含まれる納豆菌は、腸内の善玉菌をサポートし、腸内環境を整える力があります。
とくに注目したいのが、納豆が発酵食品であることに加え、大豆由来の食物繊維も一緒に摂れる点です。
これによって、腸の中にいる菌のバランス(腸内フローラ)が整いやすくなると言われています。
納豆を継続的に摂取すると、腸内の善玉菌が増え、同時に「短鎖脂肪酸」という成分が増えることが報告されています。
短鎖脂肪酸には、脂肪の蓄積を抑えたり、エネルギー代謝を助けたりする働きがあり、「痩せ酸」とも呼ばれています。
この「痩せ酸」の増加によって、腸内環境が整うだけでなく、代謝や免疫の働きが良くなり、痩せやすい体づくりにつながることも期待できるのです。
夜に食べると良い理由
私たちの体は、日中は交感神経が優位になりますが、夜は副交感神経が働く「回復モード」へと切り替わります。
とくに夜は副交感神経が優位になり、腸が働きやすい状態になると考えられているため、 このタイミングで善玉菌やそのエサを補うと、整腸効果が高まりやすくなる可能性があります。
また、納豆に含まれる酵素「ナットウキナーゼ」は、夜間のほうがその作用が発揮される可能性があるとの報告もあります。
「痩せ腸」に近づく夜納豆の取り入れ方
副菜としてプラスする
焼き魚や煮物などの主菜に添える「軽めの副菜」として取り入れるのがおすすめです。
脂質の多い料理が重なりすぎるのを防ぎつつ、たんぱく質と発酵の力を効率よくとることができます。
食物繊維と一緒に摂る
納豆だけではなく、海藻、きのこ、葉物野菜などを一緒に取り入れることで、腸内で短鎖脂肪酸がつくられやすくなります。
発酵食品(納豆菌などの生きた菌)+食物繊維(菌のエサ)の組み合わせは、シンバイオティクスと呼ばれ、腸活の王道ともいえます。
薬味を添える
納豆にネギやしそ、みょうが、生姜などの薬味を加えると、香り成分による消化促進効果が期待できます。
とくにネギには、フラクトオリゴ糖という成分が含まれており、これが腸内のビフィズス菌のエサになって増殖を助ける働きがあるんです。
さっぱりと食べやすくなるだけでなく、胃腸へのやさしさがぐんとアップしますよ。
さらに、納豆の善玉菌と薬味のオリゴ糖を一緒に摂ることで、腸内環境の改善によりよい相乗効果が生まれやすくなります。
就寝の2〜3時間前までに
夜遅すぎる食事や高脂質メニューは、せっかくの整腸効果を弱めてしまうこともあります。
納豆は消化にも比較的やさしい食品ですが、睡眠中に胃腸を休ませるためにも、食べ終えるタイミングには気を配りたいところです。
夜納豆でつくる、やさしい腸活
納豆は発酵の力、食物繊維、たんぱく質が自然にとれ、夜の消化リズムとも無理なく調和するのが魅力です。
夕食に納豆をプラスすることで、翌朝のお腹が軽くなりやすく、結果として“痩せ腸”につながる流れが生まれます。
忙しい日でも続けやすい、やさしい夜腸活として取り入れてみてください。
【参考文献】
Wang C, et al. Natto: A medicinal and edible food with health function. Foods. 2023;12(4):757.
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