起き抜けや運動時「足がつった!」とっさに強いストレッチをするのはNG?正しい対処法と予防法とは

 起き抜けや運動時「足がつった!」とっさに強いストレッチをするのはNG?正しい対処法と予防法とは
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仁平美香
仁平美香
2022-07-06

起き抜けや運動の際に起こりやすい「足がつる」という状態。急に足がつったとき、ついつい早く治したくて強めにストレッチしていませんか?無理に伸ばそうとするとさらに痙攣してしまい悪化する場合があります。今回は足がつりやすい人のために、普段からできる予防法と、つったときに気を付けたいポイントをご紹介していきます。

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冷え性の人は足がつりやすい!夏も気を付けたい「冷え」

寒い時期は、冷えや乾燥などから血行不良を起こすため、足がつりやすくなります。一方で、暑い時期も、汗をかきやすく、冷房や露出した服装などから隠れ冷えを起こしている可能性があり、そういった観点から夏場も足がつりやすい季節と言えます。

寝ている間はただでさえ血行が悪くなっているので、夏場に冷房をつけたまま布団を掛けずに寝たりすると、起きぬけにこむら返りを起こす原因になります。また締め付けの強い服装も血流が悪くなるので、着心地がよく自分の体に合ったサイズのパジャマを着用しましょう。足が冷えやすい方は、ヨガの練習の際にも締め付けのないヨガウェアやヨガソックスなどを取り入れるのもおすすめです。

冷えの最大の原因は「運動不足」「筋肉不足」

一番の冷えの原因は運動不足&筋肉不足ともいえるので動くのが億劫な人はエレベーターよりも階段を使う、1日に1回でも太陽礼拝をするなど、まずは自分ができそうな低めのハードルを設置して、運動の習慣もつけていきたいですね。

特にデスクワークで1日中座っている方は、ほんの5分でもいいので仕事の合間に水分をとり、足をグーパー動かしたり、ふくらはぎを伸ばしたりと予防のためのセルフケアを。そして足だけでなく腰を回したり、側屈したりと腰回りの大きな筋肉を動かして下半身の血流をよくする習慣をつけましょう。

足がつったときにすぐできること

つってしまったときの痛みの緩和のポイントは収縮した筋肉を早く強く伸ばすというよりも、ゆっくりニュートラルな状態に戻すという感覚で、まずはさするなどして焦らず少しずつゆるめていくこと。また痛みの軽減のためにと冷やすのもNGです。ぎっくり腰などの場合は痛めてから1~2日は冷やすと痛みが軽減してくることが多いですが、足がつった場合は冷やすと悪化することもあるので、温めて様子をみましょう。

1.水分をとり、楽な姿勢をとり、つっている足をさする

2.つっている足をつかんで20~30秒ほど軽く手で圧迫

3.痛みが少し落ち着いてきてから、「伸ばす」というよりも「縮んだ分をほんの少しずつ通常の状態に戻す」というイメージで動かし伸ばす

4.痛みがある箇所を冷やさないように温める

足がつりやすい人は水分不足に注意!予防のためには脱水に気を付けて

足がつる≒体のミネラルバランスの乱れと言うこともできます。水分不足もつる原因になるので、汗を多量にかく暑い夏や乾燥しやすい冬は特に気を付けましょう。

冷えがよくないならと冷房を我慢して汗だくで寝ていても脱水状態になり足がつる原因になりますし、寝苦しくて睡眠不足になってしまっては暑い夏を乗り切れません。

27度程度の少し暑いかなという温度設定にしたり、タイマー機能をうまく利用し、快適な睡眠をとれる室温を工夫してみるとともに、寝る前にコップ1杯の水を飲むようにしましょう。

もちろん発汗による水分不足もつりやすくなるので、しっかり運動する際はこまめに水分&ミネラル補給を。授乳中の女性も水分不足になりやすいので喉が渇く前にこまめに水分補給が必要です。

つりやすい人が積極的にとりたいミネラル

以下のミネラルは特に筋肉の収縮や神経伝達に関わりが強いので不足すると筋肉の中にあるセンサーの機能が低下して足がつりやすくなってしまいます。日ごろから食事の際にとりいれるようにしましょう。硬水もミネラルと水分が同時にとれておすすめ。起床時、運動前、運動中、運動後、食事の際、入浴前、就寝前などこまめに水分補給しましょう。

・マグネシウム(アーモンドなどナッツやひじきなどの海藻、玄米、ほうれん草など)

・カルシウム(大豆製品や乳製品、モロヘイヤ、水菜 イワシなど)

・カリウム(バナナ、夏みかん、アボカド、里芋、肉魚にも比較的多く含まれる)

※しばらく安静にしても、改善しない、または悪化していくような場合はミネラル&水分不足や冷え以外の原因がかくれている場合もあるので病院で相談してみましょう。

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仁平美香

仁平美香

WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。



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