不調が出にくい体へと導く中医学の土台「陰陽五行」の概念とは? 陰ヨガで春の体バランスを整えよう
陰ヨガはヨガと中医学を融合したヨガ。古代から伝わる中医学。その土台である陰陽五行には、移ろいゆく季節や、自分の体質に寄り添いながら一年を通じてココロもカラダも健やかに過ごす為のヒントがたくさん詰まっています。その成り立ちと、春にぴったりの陰ヨガポーズをご紹介します
中医学の土台である「陰陽五行」の概念とは?
“陰陽五行”というワードをみなさん一度は耳にした事があるのではないでしょうか?
陰ヨガはヨガと中医学の概念を融合したヨガ。陰陽五行と聞くとなんだか難しそうなイメージがあるかもしれませんが、その成り立ちを知る事でより陰ヨガの時間が奥行きのある時間へと繋がっていきます。
そこで今回は、中医学の土台である陰陽五行の概念について解説。また、春に働きが高まる肝の経絡の滞りを解消するおたまじゃくしのポーズをご紹介します。
陰陽五行の、陰陽は太陽と月、男性と女性、昼と夜……この世は全て、陰と陽、真逆の性質のものが、同時に存在し、バランスを取り合い変化しながら成り立っているという1番根っこにあるシンプルな概念です。
自然界と一緒に存在しているわたし達人間も陰陽のバランスが崩れる事、例えば動きすぎたり(陽)動かなすぎたり(陰)と陰陽のバランスが崩れる事でカラダやココロに不調が現れると考えられています。
下の図の中央には陰陽五行の、5つのエレメント。木火土金水は、陰陽を、さらに自然界を構成する5つの元素に分類したものです。そして、その自然界の木火土金水を、人間のカラダの中心にある五臓、肝心脾肺腎に分類したものが陰陽五行になります
五行には2つの関係性があって下の図のまわりを巡っている赤い矢印は相生関係:親子のように巡り補っていくという性質があり、真ん中に点線になっている矢印は相剋関係:矢印の先のエレメントが過剰になりすぎた時に刺激を与えて適度に抑えつける性質があります。
この2つの関係性をもとに、過剰になっているときは引いたり不足している時には補ったりする事で五臓のバランスを整えていく事が出来るのです。
自然界の中で生きているわたし達人間のココロとカラダは、春夏秋冬、季節の気象変化や遺伝、生活環境の影響を無意識のうちに受けています。
陰陽五行は、ココロとカラダの陰陽バランスを整える具体的な調節方法として古代から変わることなく伝えられてきた知恵なのです。
肝=春、心=夏、脾=長夏、肺=秋、腎=冬
というように、季節ごとにそれぞれ五臓のはたらきが活発になりその分トラブルも起きやすいと考えられています。
木の五臓は肝。季節は冬の陰から陽に切り替わる春にあたります。肝はカラダの血(栄養)を貯蔵し、カラダの中の気血(エネルギー)を巡らせる扇風機血の不足が貧血、生理不順、気の滞りが自律神経の乱れ、イライラ、頭痛、めまいなどの不調を引き起こします。
カラダは一生のパートナー自分の体質や、季節に寄り添った養生をすることで起きている不調をケアしながら、不調の起きにくいカラダへ…。
陰陽五行の視点から観ることで、また新しい自分の性質を知るとても良いツールになるではないかと思います。動画でご紹介するのはおたまじゃくしのポーズ。内ももを流れる肝経の詰まりを解消することで、股関節まわりをしなやかに。巡りのよいカラダに整えていきましょう。
おたまじゃくしのポーズ
やり方
①正座の状態から、おしりとかかとが離れないようにゆっくりと膝を横に開きます。
②内ももに刺激を感じるところで、膝に体重が乗って膝関節に負担がないように注意を払いながら上半身を前に倒します。
③肘をついたり、ボルスターにカラダを預けたりして筋肉を休めて力を抜いた状態で3分〜5分過ごします。
④ポーズから抜けたあとは膝を伸ばした状態で、ポーズから抜けた後の身体の反応、余韻を感じるリバウンドタイムで数呼吸過ごしてカラダが落ち着くのを待ちましょう。
AUTHOR
高西由貴子
内臓ケアサロンMaitriesセラピスト 陰ヨガを通じて出会った中医学の学びを続けながら、都内を中心にサロンオーナー、ヨガインストラクター、セルフケア講座のセミナー講師と多岐に渡って活動。2020年、より一人一人の心と身体をサポートしたいという想いを元にボディケアサロンMaitriesをオープン。心と身体両面から、女性の美と健康のサポートをしている。
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