理学療法士が教える「骨盤をしめる」の意味と効果的な効かせ方

 理学療法士が教える「骨盤をしめる」の意味と効果的な効かせ方
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伊藤香奈
伊藤香奈
2020-06-12
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「骨盤が整う」とはどういうこと?

人の腰には生理的前弯(ぜんわん)という、手の平1枚程度のカーブがある状態が自然です。意図的にお腹を凹まし続けると、腰が丸くなり腰痛の原因になることも。特にヨガの動きの中では、強いバックバンドの際に腰を守るために意識的に腹圧をかけてインプリント(尾骨をたくしこむ)する事もありますが、基本的には腰を無理にたくし込むようなイメージをする必要はありません。バンダを意識する時など、下腹部を強く引き込むようなイメージを持っている方もいますが、実は頭頂を上に伸ばせば、腹圧は自然に入るように出来ています。また、逆に姿勢を良くしようとして腰をそらせ過ぎという女性も多く見かけますが、それも腰痛の原因になることも。余計な力を抜きつつ、頭頂を誰かに引っ張られるようなイメージでスッと縦に伸びるように意識すると、軽く腹圧がかかるはずです。その程度の軽いイメージで十分なのです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【基本の体の使い方〜骨盤を締めるの勘違い〜】 「骨盤を締めて」とは、どんなイメージですか? 医学用語に「骨盤を締める」という言葉はありません。 骨盤の歪み、骨盤調整、骨盤矯正…世の中【骨盤】という言葉で溢れています。 ヨガでも「骨盤を締めるように〜」「尾骨をたくし込んで〜」など骨盤周りのインストラクションが多いですよね。 全身は繋がっているので、骨盤単体が歪む事はないし、骨盤だけ調整しても意味がありません。 【姿勢全体の中で、骨盤がニュートラルにあるか】が大切! 人の腰には生理的前弯という、手の平1枚程度のカーブがある状態が自然です。 意図的にお腹を凹まし続けると、腰が丸くなり腰痛の原因になることも… ヨガでは、強いバックバンドの際は腰を守るために意識的に腹圧をかけてインプリント(尾骨をたくしこむ)する事もありますが、基本的に腰は伸ばして使いましょう! 頭頂を上に伸ばせば、腹圧は自然に入るように出来ています。 何か特別なトレーニングは必要ないです。 日常生活でも、普段より少し目線を上げて歩いてみて下さい☺︎

藤田日菜子 『予防』理学療法士×ヨガ×ピラティス(@fhinako)がシェアした投稿 - 2020年 6月月2日午後11時47分PDT

骨盤を締めるという動きのイメージが間違っていたり、無理やりに頑張ってしまうと、逆に体を痛めてしまうこともあります。ヨガはどんなポーズも「快適」であることが一番です。呼吸とともに心地よく動けるようにイメージしていきましょう。

ライター/伊藤香奈
ヨガビジネスアドバイザー、ヨガインストラクター、ヨガライター、会社員。ハワイでヨガインストラクターの資格を取得後、ヨガマットブランドにて新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成・輩出する。2017年にヨガインストラクターのビジネスサポートを行う「ヨガビジネスアドバイザー」として独立。ビジネス講座やマンツーマンのコンサルティングを通して、ヨガインストラクターの活躍を裏から支えている。Instagram:@itokana45

理学療法士/藤田日菜子
理学療法士、ヨガ・ピラティスインストラクター、RYT200講師、予防運動アドバイザー。病院勤務の傍ら、2度の妊娠出産を通してヨガ・ピラティスを深める。予防出来る疾患は多いのに、病院で患者さんを待っている事に違和感を感じ、予防医学を広める為、医療の外でフリーランスとして活動を開始。【体の使い方の専門家】として、予防の視点から心と体を整えるお手伝いをする為、医療とフィットネスの中立的な立場から情報を発信している。Instagram:@fhinako

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