ふくらはぎの柔軟性を高める方法|ダウンドッグでかかとが床につく!?
ダウンドッグでかかとがつかない人は必見!ふくらはぎの柔軟性をテーマに、筋肉のゆるめ方・鍛え方を紹介します。教えてくれたのは、ヨガに役立つ解剖学の知識を理学療法士の中村尚人先生。
すねの筋肉を鍛えてふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋」を柔軟に
ダウンドッグでかかとが浮いてしまうという人は、ふくらはぎの筋肉が硬くなっている可能性があります。ふくらはぎの筋肉は下腿三頭筋といい、表層にある腓ひ腹ふく筋と、その奥にあるヒラメ筋の2つの筋肉からなります。これらの筋肉が伸びないと、足首の背はい屈くつがうまくいきません。
足首の背屈とは、足首を曲げて、つま先をすねに近づける動作のことです。これと反対に、足の甲を伸ばしてつま先をすねから遠ざける動きを、底てい屈くつといいます。背屈ができないと、足首を深く曲げたり、しゃがんだりするポーズがとりにくくなります。また、つま先が上がりにくいので、歩いているときにつまずきやすくなります。
キーマッスルは下腿三頭筋と前脛骨筋
下腿三頭筋
下腿三頭筋は、ふくらはぎにある腓腹筋とヒラメ筋の総称。足首が背屈するときは、ここが伸びる。
前脛骨筋
前脛骨筋はすねの外側にあり、足首を持ち上げる働きをする。
下腿三頭筋の硬さをチェックしよう
片膝を立て、前方に45度以上前に倒せない人は、下腿三頭筋が硬い。
45度はこの角度
HOW TO
1.正座から片膝を立てる。
2.かかとを床につけたまま、膝を前に押し下げる。
下腿三頭筋を柔軟にする方法
下腿三頭筋を柔軟にするには、「相反抑制」を利用します。相反抑制とは、ある筋肉を収縮させると、それと反対側に位置する筋肉がゆるむという作用のことです。下腿三頭筋の反対側の筋肉は、前脛骨筋というすねの筋肉です。ここを強化すると、ふくらはぎがゆるみやすくなり、足首本来の可動性が得られるようになります。
方法1:つま先を上げて下腿三頭筋をゆるめる
膝を伸ばしてつま先を上げるワーク。前脛骨筋が鍛えられ、下腿三頭筋の表層がゆるむ。
HOW TO
1.左脚を前に両脚を前後に開いて前屈。手で体を支える。
2.左つま先を引き上げる。膝をロックしないように注意しながら10秒キープ。3回繰り返し。脚を左右入れ替えて、反対側も同様に。
方法2:膝を曲げてつま先を上げ下腿三頭筋の深部を柔軟に
膝と足首を曲げた状態でつま先を上げるワーク。下腿三頭筋の深部の柔軟性を高める。
HOW TO
両足を腰幅に開いて立つ。脚の付け根を後ろに引きながら膝を曲げ、ウトゥカターサナに。つま先を引き上げ、つま先の位置をキープしたまま、できるだけ深くしゃがんで10秒キープ。3回繰り返し。
POINT:つま先を上げる
下腿三頭筋がゆるむとダウンドッグ が上達!
下腿三頭筋がゆるむと足首が柔らかくなり、かかとが床まで下りてくる。ポーズをキープしている間も、前脛骨筋を意識しよう。
NG:かかとが浮いている
教えてくれたのは...中村尚人さん
理学療法士、ヨガインストラクター。UTLにて長年ヨガの解剖学の講師を担当。医療とボディーワークの融合、予防医学の確立を目指し活動中。「TAKT EIGHT」主宰。
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