夏の隠れ冷え性に注意!夏冷え対策とヨガポーズ

 夏の隠れ冷え性に注意!夏冷え対策とヨガポーズ
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磯沙緒里
磯沙緒里
2019-07-01

冷え性というと冬をイメージしますが、実は多いのが夏の隠れ冷え性。特に、日常的に運動習慣があったり、ある程度の基礎体力があったりと、自分は冷え性とは無縁だと思っている人が冷えていることが多いのがこの季節。今回は夏の冷え性について知ることで夏冷えを予防&対策していきましょう。

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夏冷えを起こす原因は?どんな人が夏冷えしやすい?

冷え性というと、大きくふたつに分類できます。ひとつは、いわゆる冬場に多い冷え性のことで、虚弱体質であったり、貧血だったり、胃腸が弱かったりと、意識されている方も多いことでしょう。もうひとつが、夏冷えです。この冷え性は、どちらかというと基礎体力があり、特に内臓トラブルも心当たりがないような方に多いのです。それはどうしてでしょう?

日本の夏というと、外はうだるような暑さで少し歩いただけで汗だくになりますよね。その反面、室内に入ると冷房が効いていて、火照った体には気持ち良く、冷たい飲み物でも飲んでひと心地つくなんて、どこでも見られる光景です。ただし、これらの何気ない習慣が夏冷えを起こすのです。

まず、夏冷えの原因のひとつは屋外と室内との気温差です。人間の体が無理なく対応できる気温差は7度程度といわれていますが、真夏の日本の屋外と室内の気温差は7度を超えることが多くなります。この気温差に対応しようと自律神経の働きがおかしくなってくることが夏冷えの原因のひとつです。自律神経の働きが乱れることで、倦怠感や不眠、食欲不振を引き起こしやすくなります。また、屋外で汗をかいてから冷房で冷えた屋内に入ると体が冷気にさらされる上に、汗が蒸発することで急激に熱が奪われます。特に汗で濡れた洋服を着たまま室内にいると持続的に冷えてしまいます。

そして、昔から暑い夏には冷たい飲み物や熱を取る夏野菜などを多く摂取することでバランスを取ってきましたが、現代では冷房が効いている室内で過ごすことが多いため、飲食物まで冷たいものを摂ることで内臓が冷えてしまうのです。内臓の冷えが引き起こす症状は様々ですが、胃腸や膀胱が冷えることで胃腸炎や膀胱炎になりやすくなったり、子宮が冷えることで生理不順に繋がったりします。

先述した夏冷えを起こしやすい方というのは、冷たい飲食物をたくさん摂っても胃腸の不調が起こりにくかったり、比較的体温が高いために冷房が効いた室内に長時間いても冷えを感じにくかったり、もともと手足が冷えていないために内臓の冷えに注意がいかないことが多かったりするため、自覚なしに夏冷えしていることがあるのです。

夏冷え症状をチェックしよう。

なかなか自覚しにくい夏冷えを起こしていないか、以下のチェックシートでチェックしてみましょう。

・寝起きに脇とお腹を触るとお腹のほうが冷たい。

・顔がほてることがある。

・手足がむくみやすい。

・下半身太りが気になる。

・首や肩、背中に凝りや張りがある。

・汗をかかないor汗をたくさんかく。

・便秘や下痢になりやすい。

・眠りが浅いor不眠だ。

・イライラしたり気分が落ち込みやすい。

・めまいや頭痛、耳鳴りのどれかが時々起こる。

・生理痛、生理不順、不正出血がある。

・肌がくすんでいて、目の下にくまがある。

上記の項目が3つ以上当てはまる方は夏冷えに注意が必要です。

夏冷え対策:冷えない生活習慣とおすすめのヨガポーズ

基本的な夏冷え対策を心がけて日常的に冷えから守りましょう。

冷房の冷えから体を守る

冷房の効いた室内にいるときには、体の露出を減らしましょう。真夏でもカーディガンやストールを持ち歩いてさっと羽織るのは簡単でお勧めですが、特に足元をカバーすると良いでしょう。エアコンの冷気は上から下へとおりてきますが、下半身の体温は上半身よりも低いため、足元が冷えやすいのです。冷房が効いている室内にいる時には靴下を履いたり、ひざ掛けやストールで足元をカバーしてみましょう。また、眠るときや生理中には夏用の腹巻きでお腹を冷やさないようにすることもお勧めです。

冷たい飲食物で内臓を冷やさない

熱中症対策のためにも水分補給は大切ですが、冷たい飲み物を一気に飲まないようにしましょう。暑いと冷たいものが美味しく感じますが、できるだけ常温のものを摂取するようにし、冷房の効いた室内での食事は温かいものを摂るように心がけましょう。食欲が落ちてきたと感じたときには、味噌汁や納豆などの発酵食品を中心とした日本食を選ぶといいでしょう。

冷えた体を温める

夏場はシャワーで済ませがちですが、冷房で冷えた日の夜には湯船に浸かって体を温めましょう。よく、38〜40度のぬるめのお風呂に20分以上浸かる入浴法がありますが、この方法ですと30代以降はのぼせやめまいが起こる可能性もあるので、入浴時間は5〜10分でもかまいません。あくまでも自分が心地がいい時間だけ浸かりましょう。

冷えにくい体をつくる:ヨガを取り入れよう

運動で筋肉量を増やし、冷えにくい体をつくることも大切です。運動をするときには、ジムなどの冷房が効いた場所で汗をかくとさらに冷えてしまうこともあるため、朝夕などの比較的涼しい時間帯に屋外で運動したり、冷房が効きすぎていない室内で行いましょう。また、夏冷えで乱れた体調はヨガで整えてあげるといいでしょう。以下、お勧めのポーズを3つご紹介します。

パリヴルッタトリコナーサナ

パリヴルッタトリコナーサナ
Photo by YJ US

ダヌーラーサナ

ダヌーラーサナ
Photo by YJ US

マッツヤーサナ

マッツヤーサナ
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通して行う場合は上から順番に行います。1年中冷えを感じる方はこちらの記事も参考にしてみてください。夏冷え症状を感じたらご自宅で気軽にヨガをしてセルフケアしていきましょう。

ライター/磯沙緒里さん
ヨガインストラクター。幼少期よりバレエやマラソンに親しみ、体を使うことに関心を寄せる。学生時代にヨガに出会い、会社員生活のかたわら、国内外でさまざまなヨガを学び、本格的にその世界へと導かれてインストラクターに。現在は、スタイルに捉われずにヨガを楽しんでもらえるよう、様々なシチュエーチョンでのレッスンを行う。雑誌やウェブ、イベントなどでのヨガコンテンツ監修のほか、ヨガ関連のコラム執筆も手がける。

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