生理中・生理前の情緒不安定で涙が止まらない!ひどいイライラ、落ち込み等の原因と5つの対処法
生理中は小さなことでイライラしたり、落ち込んだり、急に悲しくなったり...ひどい時には「涙が止まらない」「ものや人に八つ当たりしてしまう」さらには「消えたくなる」など、情緒不安定になルもの。そんな自分に振り回されて自己嫌悪になるなど、負のスパイラルに陥ることもあります。そんな心と体にムチ打って頑張る前に、正しい知識と対処法を知っておきましょう。生理中の情緒不安定を緩和するための様々な方法をご紹介します。
情緒不安定ってどういう状態?
「情緒」とは、きっかけになる何かがあって起こる心の変化や、その感情を起こさせる雰囲気のことを言います。生理中に起こる情緒の不安定さも、言葉の意味が表す通り何かのきっかけや雰囲気(この場合は「生理」という出来事になります)によって引き起こされます。まずはじめにしっかりと理解したいのは、生理中にイライラしたり落ち込んだりするのは「あなたのもともとの性格が不安定ではない」という点です。また、生理中に起こる不安定な状態は、しっかりと対処することで緩和することができます。
生理中や生理前に情緒不安定になる原因
生理中の情緒不安定の原因に、ホルモンが関わっていることは耳にしたことがあるかと思います。脳内では生理のサイクルを作るために司令を伝達するホルモンがつくられ、体中に分泌されていきます。そのホルモンが子宮に届けられ、子宮が女性ホルモンを分泌します。このように体の中では、ホルモンや色々な部位が連携して、毎月の生理のサイクルをつくっているのです。その中で、生理前や生理中は子宮で作られる女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌量が減るため、”幸せホルモン”と呼ばれているセロトニンなどの脳内で働く神経伝達物質の働きが低下し、情緒が不安定になると言われています。PMS(月経前症候群)とも呼ばれ、症状は個人差があります。
情緒不安定にも種類がある
生理中の情緒不安定にも、色々な症状があります。
・不安や心配など、悲しい感情が溢れてしまう。
・涙が止まらない。泣きたくなる。
・絶望感で何もしたくない。無気力。
・イライラがひどい。
・せっかちになる。
・怒りの感情が止められない。
・彼氏や夫などパートナーや家族にイライラする。
・感情の起伏が激しくなる。
これらは、個人によって、また、生理ごとによっても様々です。確かに情緒が安定しないのは苦しいことですが、それもホルモンが活動してくれている証でもあるのです。
生理中・生理前に情緒不安定になった時の解決策4つ
生理中の情緒不安定を感じた時、まずは「これはホルモンの乱れにより起こっていること」と客観的に観察することが大切です。情緒不安定の時は、本来の自分の性格とは違う自分が現れることもあります。その不安定さに対して、「私はダメだ!」とか「気分屋な性格はよくない!」などと自分を否定する気持ちを持つのはやめましょう。そして、正しい知識を待ち対処することで、症状は改善できます。
1.ヨガ
ホルモンの分泌はストレスの影響を受けやすいと言われています。1日の仕事や人間関係でたまったストレスをしっかりと癒してから、眠りにつきましょう。オススメのヨガポーズは次の3つです。
アーナンダ・バラーサナ
目を閉じて脳も休めましょう。左右に体を揺らすと、腰回りのマッサージにもなります。
スプタ・バッダコナーサナ
下腹部に手を置いて、腹式呼吸をしながら行うのも良いでしょう。「お疲れ様。いつも頑張ってくれてありがとう」と声をかけて子宮をいたわってあげましょう。
マルジャリャーサナ&ビティラーサナ(キャットアンドカウ)
首~背中やお腹~股関節周りまで上体全体をほぐすして血流もアップし、リラックスできるでしょう。呼吸に合わせてゆったりと行いましょう。
猫のポーズの詳しいやり方はこちらから
牛のポーズの詳しいやり方はこちらから
2.呼吸法
リラックスした状態で座るか仰向けに横たわって、優しく目を閉じ、ゆっくりと呼吸していきましょう。手は下腹部にあてるか、膝の上に手のひらを下向きにして置きます。吐く息は、吸う息の2倍の長さにするように心がけます。3カウントで吸ったら、6カウントで吐くといった具合ですが、カウント数は無理のない長さにしましょう。「今日もよく頑張ったね。」「情緒不安定になってしまっているから、少しゆったりしよう」と自分の体にねぎらいの言葉をかけてあげましょう。
3.食事・間食
情緒不安定の時は、甘いものを欲してしまうこともあります。しかし、取りすぎは禁物です。甘いものを食べて血糖値が一気に上昇し、その後急降下する際にイライラや不安定が起きやすくなります。
4.漢方や病院
情緒不安定がひどい場合は、漢方を処方してもらったり、婦人科を受診してお薬を処方してもらいましょう。専門家の力を借りて賢く過ごすことも、とても良い選択です。
5.ツボ
心の安定を司るツボへの指圧も効果が期待できます。
男性に「生理前・生理中の情緒不安定」を理解してもらうためにすべきことは
女性も社会で活躍する現代、職場の同僚や家族・パートナーに生理についてやあなたの体調について知ってもらうことは、とても大切なことです。恥ずかしい気持ちや言いづらい環境に流されて情緒不安定や生理中のトラブルを放置しておくことで、不妊や更年期症状の悪化など、今後の人生にも影響することがあります。まずは、生理後の心身が安定している時に、感情ではなく根拠のある情報と事実を伝えることから。さらにパートナーであれば、月経サイクルの管理アプリなどを共有して、日々の体調などを言わなくても伝えられる工夫を。職場では、勇気を出して「私は生理中に不安定になる」ということを伝える努力をしてみましょう。事実を正しく伝えることは、相手に迷惑をかけるどころか相手もコミュニケーションが取りやすくなるなどのメリットもあるでしょう。
まとめ
生理中の情緒不安定は、知識を持ち対処していくことで緩和していくことできます。月経は毎月平均的に5日間、年間だと60日もあります。あなたの年間60日をハッピーに過ごすことをあきらめないでください。まずは自分自身が、自分の体に興味と意識を持っていたわってあげるところから始めてみましょう。
ライター/伊藤香奈
ハワイで全米ヨガアライアンス200時間を取得後、ヨガマット卸業者にて新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成・輩出する。2017年に、ヨガインストラクターのビジネスサポートを行うコンサルタントとヨガライターの活動をスタート。現在はヨガライターの養成にも力を入れている。
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