7人のヨガ賢者が語る「今、伝えたいヨガの精神」綿本彰先生編

 7人のヨガ賢者が語る「今、伝えたいヨガの精神」綿本彰先生編
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長くヨガに親しみ、指導者としても活躍し続けるティーチャーたちにとって、ヨガとはどのような存在なのでしょうか? 伝えていきたいヨガの精神、そして人生にヨガがどのように影響しているのかをじっくり語っていただきました。7人のヨガ賢者の6人目は、綿本彰先生です。

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♯CASE6「死を意識したことで生きることを濃密に探求」

ハリウッドスタイルのパワーヨガを日本に初めて紹介し、ヨガブームの火付け役となった綿本彰先生。ヨガの入り口は、幼い頃に感じた「人は死ぬとどうなるのか」という問いだったと言います。

「私は、生まれつきネガティブな性格で(笑)、死ぬのが怖かったんですね。死なないためには、どうすればいいのかを、ずっと考えていて、そんな流れで当時、はやっていた『銀河鉄道999』のように機械の体に自分のエッセンスを移植したら、永遠に生きられるのではないかと考え、人工知能を学ぶために大学へ進学しました。同時に、高校のあたりから、百歩譲って死を受け入れはじめ、死を意識することで、生きる重みを感じ、幸せに生きることを濃密に考えるようにもなったんです」

――とはいえ、その答えはすぐには見つからず…

大学卒業後、一般企業に就職。営業の仕事に従事していたある日、営業先で「おもしろい本があるから、読んでみるといいよ」と手渡されたのが、ヨガ哲学の本でした。
「一気に読み終えてしまうほど本当におもしろくて、今まで人工知能を勉強したり、いろいろと考えてきたけど、私が求めてきた『幸せの最適解』はヨガ哲学にあるのではないかと気づきました」

――『幸せの最適解』とは?

「『幸せの最適解』とは私がつくった言葉で、幸せになるための最上級の生き方。たとえば、80歳で亡くなるとして、79歳までハッピーに暮らしてきて、最後の1年が地獄のように辛いのは嫌だし、逆に苦労続きの人生の最後の1年だけハッピーになれたというのも切ない。人生を最高に幸せなものにするには、どうすればいいか、その答えがヨガにあると感じ、本を手にした2カ月後、会社を辞めて本格的にヨガを始めました」

綿本彰 ヨガ 
「生業であり、健康法であり、自分を幸せへと導いてくれるもの」/Photo by Nobuhiro Miyoshi (RELATION)

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Photo by Nobuhiro Miyoshi (RELATION)
Text by Minako Noguchi
yoga Journal日本版Vol.61掲載



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綿本彰 ヨガ