7人のヨガ賢者が語る「今、伝えたいヨガの精神」ケン・ハラクマ先生編

 7人のヨガ賢者が語る「今、伝えたいヨガの精神」ケン・ハラクマ先生編
yoga Journal online

長くヨガに親しみ、指導者としても活躍し続けるティーチャーたちにとって、ヨガとはどのような存在なのでしょうか? 伝えていきたいヨガの精神、そして人生にヨガがどのように影響しているのかをじっくり語っていただきました。7人のヨガ賢者のラストを飾るのは、ケン・ハラクマ先生です。

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♯CASE7「必要なヨガの智慧を見極めてよりよく生きる」

「ヨガとは『融合』という意味です。私はあらゆるもの、コト、人と心地よく交わり、衝突のない生き方をいつも心掛けています」と話すケン・ハラクマ先生。ヨガを始めたのは30代半ば。ヨガ哲学には、他者と自分を比較しない、あらゆるものを奪わないという教えがありますが、ヨガに出会う前からそうした行いを無意識に実践していたのだそう。だから「融合」を説くヨガに自分は向いており、ヨガの智慧を受け入れて活かせたのかもしれない、と振り返ります。

――そんな話を聞くと、ヨガを学ぶ前から心に波が立たずどんなときも温厚でいられた姿を想像しますが、若い頃は少し違ったようです。

「昔は、相手と意見が合わないとストレスを感じ、自分の思いを押し通す傾向に。物事を考えすぎたり、怒りっぽい性格でもありました。今私の中に怒りという感情は存在しませんが、怒っちゃいけないと自分を抑制しているわけではありません。では、ヨガをしたから怒らなくなったのかと聞かれるとそうではなく、ヨガをしていても攻撃的な人はいるものです。ヨガによって変わりたいと思うのは、ヨガに依存している状態。主体はあくまでもヨガをする自分です。私の場合、ヨガが自分を変えたのではなく、変わろうとした時にヨガというテクニックを活用した。怒りを生まない心の状態でポーズや瞑想をしたから、心の止滅に導くヨガが身になって生きやすくなったのだと思います」

ケン・ハラクマ先生
「ヨガの教えは、人生を生きやすくする技法がつまっています」/Photo by Shoko Matsuhashi

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Photo by Shoko Matsuhashi
Text by Ai Kitabayashi
yoga Journal日本版Vol.61掲載



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