「心に効くヨガで、人々が自分を取り戻す場を作りたい」|長島千比呂さんの転身ストーリー
――石垣島のリトリート施設と関東のヨガスタジオを運営されていらっしゃいますが、“よいスタジオ”を作るうえで心がけていることはありますか?
とにかく講師とスタッフ、生徒さんを信じてお任せすることです。ヨガ講師になりたての頃の私は手放すことが苦手で、一人で抱え込む性分でした。スタジオへの愛着が強くなるほど執着も増し、用事があっても不在にできず、数ヵ月の渡印だって躊躇したものです。そんな私が変わるきっかけは、「自分が手放さないと、いい講師は育たないよ」という夫の一言でした。以来、私の不在中は講師とスタッフにスタジオを任せ、そうするうちに責任感が芽生えよい講師が育つように。講師の質が上がると生徒さんは私以外のクラスにも通い始め、私に会うためでなく、ヨガをするためにスタジオに来るようになった。最近、「スタジオの雰囲気がいいね」と言っていただくことが増えましたが、いいスタジオは人が作る、そう感じています。
――最後に、ヨガインストラクターを目指している方たちにメッセージをお願いします。
TT生は失敗が許される期間です。たくさんの失敗を重ね、苦手意識や恥ずかしさを払拭してください。私は声が小さく体も硬い生徒でした。でも、「こうなりたい」という意思の力を信じて行動すれば、思い描いた理想の自分にかならず近づけるはず。また、先生になるとクラスでいい事をいわなくちゃと身構えがちですが、その必要はないと思います。自分をできるだけ空っぽにして目の前の生徒さんに集中すると、適切なタイミングで、相手の求めている言葉を掛けられるようになりますよ。
長島千比呂さん
ヨガインストラクター。精神保健福祉士を退職後、インドでSwami Santhiprathadaに師事。シヴァラージャヨガを学び指導者養成コースのアシスタントなどを経験し、日本でディレクターティーチャーとして指導者養成コースを開講。現在、横浜、自由が丘でkSaNa Yoga School を主宰し、石垣島にヨガリトリートヴィレッジを創設。スクールでは、アーサナ、呼吸法、瞑想だけでなくヨガの思想や哲学を指導。また、師からのヨガセラピーの教えと精神保健福祉士としての経験を活かし、医療福祉機関でのヨガセラピーにも努めている。
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