【努力が辛いと感じたときに】視野を広げてするべき努力を見極めるための「後頭下筋群ほぐし」

 【努力が辛いと感じたときに】視野を広げてするべき努力を見極めるための「後頭下筋群ほぐし」
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ビジネスマンとして多忙を極めていた頃、無理が重なりうつ病と診断された経験を持つ、40代ヨガ講師・吉本憲太郎さんによる連載。ヨガに出合い、本来の自分を取り戻した経験から、心の痛みに寄り添える吉本さんの視点で、働く世代の心が軽くなる物の見方、考え方をアドバイス。実体験をもとに効果を感じた、体から心にアプローチする「お悩み解消ワーク」も紹介します。

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その努力は何のため?答えられることに力を注いで

―組織の中にいると、会社が決めた目標に向かい努力するのは当然のこと。自分と会社の目指す所が一致すれば迷わず頑張れますが、隔たりがあると努力し続けることに疑問がわいてしまいます。

「外から与えられた目標に向かって自らを追い込む場合、その目標を自分事として捉えられなければ、なぜこんなに頑張るのかと疑問に思うのは当然です。一つの物事に向かいひたむきに努力する姿勢は、周りから見ると称賛や評価の対象になりますが、本人が辛いと感じるのであれば一旦立ち止まっていいと思います。そして、何のためにこんなにも体と心を使っているのか自分に問いかけ、自身の中でその答えが見つかるなら努力のしがいはありますが、言われたから辛いけどやるのは酷使でしかありません。頑張りながらも客観的な目を持ち続けて、その先にある夢や目標を見失わずにアクションを起こせる正当な努力を重ねてほしいです」

仕事をツールに「好き」を楽しむ人生もよし

―目標設定をする際、机上の空論で終わらせないためのコツはありますか?

「僕はヨガ指導者を養成する講座を開催していますが、その中で生徒さんに10年後、5年後、1年後の夢や目標を書き出してもらい発表するワークを行っています。実現させるには具体的に、計画性を持ってビジョンを描くのがポイントです。たとえば、10年後に海外移住したいという夢があれば、どの国に行きたいかを明確にして、5年後には一度下見に行くとか。そのために必要な費用を計算して今の生活で無駄遣いをしていないか見直し、レッスンを月に何回やるべきか計画を立ててみる。夢を見据えた努力の積み重ねが10年後の自分を構築し、その夢を仲間の前で宣言し応援してくれる人を作ると安心感につながります。今が辛ければ逃げ出してもいいけど、心躍る未来を見据えると目の前の仕事に対する向き合い方が変わるかもしれません」

目標と努力
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―仕事を頑張るための目標設定がなかなか見つからない場合、どうすればいいですか?

「生活するには経済的な糧が必要ですし、目標が見つからないから会社を辞めます、とはいきません。仕事で目標が見えないときは少し目線を変えて、目標の置き場所を仕事以外のことに変えてみるのはどうでしょうか。仕事を頑張って家でおいしいビールを飲む、週末に大好きな海に行く、10年後に会社を卒業してどこかに移住するとか。仕事が人生のすべてと考えず、人生を楽しむためのツールとして捉えてみてもいいと思います」

結果は大事。しかし、過程がもたらす果実も味わい深い

―努力すればかならず良い結果が出るとは限りません。報われない努力は、頑張り方が間違っていたのでしょうか?

「僕もコロナ禍でレッスンができなくなったり、目標だったヨガイベントへの出演を逃したりしました。すごく落ち込みましたが、冷静に考えると社会の事情は僕が頑張ってどうにかできるものではないと思い受け入れました。こんなふうに努力が報われないことは多々あります。努力の意味を調べると、『夢や目標を実現するために、心や体を使って努めること』であり、努力すれば叶うとは書かれていません。あくまでも努めることなんですね。もちろん結果という果実を手にできれば御の字ですが、努めたことで得られる果実もあるわけで、だからこそどう頑張るか、努力の仕方が大事になってくると思います」
 

目を休めて視野を広げる「後頭下筋群ほぐし」

後頭部と首の境にあり、目の疲れを引き起こす後頭下筋群の緊張をゆるめるワーク。また、首のつけ根を刺激すると、首の裏側から頭頂、おでこにかけて筋肉がゆるみまぶたの緊張がほぐれます。がむしゃらに頑張り続けて狭くなった視野を広げて、自分が喜ぶ目標を設定しましょう。

後頭下筋群ほぐし

目的と効果:目の動きに関わる後頭下筋群をゆるめて、広い視野を取り戻す。 

1.両手を広げて親指以外の指を組み、左右の親指を立てる。

後頭下筋群ほぐし
photo by Kentaro Yoshimoto

2.腕を頭の後ろに回し、後頭部と首の境にある左右のくぼみに親指の腹をセットする。手のひらは後頭部に添える。

後頭下筋群ほぐし
photo by Kentaro Yoshimoto

3.肘と肩の力を抜き、首を上げて頭の重さを使って親指で首のつけ根をプッシュする。

後頭下筋群ほぐし
photo by Kentaro Yoshimoto

4.親指を固定したまま首を下げる。首を上下させて後頭下筋群を動かしながら、首元に圧を加えて。10回繰り返す。

後頭下筋群ほぐし
photo by Kentaro Yoshimoto

5.最後に壁に背を向けて座り、後頭部を壁に預ける。電子レンジで温めた蒸しタオルを目の上にのせて目の緊張をゆるめる。

後頭下筋群ほぐし
photo by Kentaro Yoshimoto

〈プロフィール〉

吉本憲太郎さん 
ヨガ指導者、「..with THE CLEAR YOGA」主宰。会社員を経て、自分が苦しんだ経験を含めヨガの魅力を伝えるべく、ヨガ指導者の道へ。熊本にオープンした自身のヨガスタジオでは、ビギナークラスからOMYOGA認定校として指導者養成講座(全米ヨガアライアンスRYT200)も開催。月に一度の屋外クラスでは、ドネーションを募り熊本の自然環境保護団体に寄付している。https://with-the-clear-yoga.jp/、Instagram:@kentarouyoshimoto

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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