【座りっぱなしで腰が痛い人必見】動かすべきは腰じゃなくて胸!理学療法士が教える腰痛予防法
デスクワーカーの方は一日中座りっぱなしで腰痛に悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。痛みの訴えの中で男性は第1位、女性では第2位と実際にデータでも多いことがわかります。痛みが長引き慢性的になってしまうとなかなか改善が難しいことも多々。そうなる前の予防がとても大切になります。今回は、腰痛になってしまう方の特徴と予防策をわかりやすく解説します。
腰痛になってしまう方の特徴
胸郭が硬い
胸郭と言われる胸の背骨(胸椎)や肋骨、肩甲骨周りが硬い方は腰痛になりやすいです。本来であれば身体をひねったり反らしたりするときは、胸から動かしたいところ。しかし胸が硬くなっている方は腰から動いてしまうのです。
その結果、必要以上に腰に負担がかかり痛めてしまう可能性があります。
胸で動く感覚がわからない
たとえ胸が硬くなっていなかったとしても、身体の動かし方が間違っているとそれも腰の負担につながります。特に腰が反りやすい方は、腰で動いているかもしれません。
腰の安定性がない
胸の背骨は肋骨などで守られていますが腰の背骨は周りに骨がなく、筋肉がコルセットのようにして守っています。そのためこの筋肉のコルセット(インナーユニット)がうまく連動して働かないと腹圧が保てず、安定性に欠けます。
その結果、腰の背骨に衝撃が大きくかかり、組織へのダメージがかかってしまうのです。
こんな人は腰痛になりやすい!
長時間のデスクワーク
デスクワークは猫背の時間が続くため胸郭が硬くなりやすいです。力を抜いてだらっと座っていることも多いので姿勢を支えるインナーユニットも弱くなっている可能性も。
頭が前に出やすい方は頭の重さを背中から腰で支えているので、腰の筋肉にも負担がかかってしまいます。
スマホを見ながらの歩行
スマホで手がふさがり目線が下がってしまう歩き方になりがちです。その歩き方では、胸から体を動かすことができずに硬くなったり、腰を支える多裂筋という筋肉が働きにくくなります。
姿勢が悪い
姿勢が悪く腰が前に出ていたり、反り腰などは腰まわりのコルセットがうまく働きません。また腰の背骨(腰椎)のポジションが悪く、本来は負担がかからない部分に過剰に力がかかることで神経や筋肉、組織を痛めやすくなっているケースも。
猫背になっている方は、胸の硬さや背中から腰にかけての筋肉の硬さから痛みにつながるケースもたくさんあります。
効率的に腰痛を予防するエクササイズ
腰痛になりやすい方の特徴がわかったところで、忙しい方でもできる効率的に腰痛を予防するエクササイズを紹介します。ぜひ毎日こまめに取り組んでみてください。
胸椎回旋エクササイズ
⒈長座の姿勢で座ります
⒉右に体をねじります
⒊頭は天井に引き上げ
⒋呼吸を続けます
【ポイント】
・足の位置が変わらないように行います
・胸からねじる感覚を感じましょう
・お腹が潰れないように意識します
動画で確認したい方はこちら
AUTHOR
服部恵実
大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟を始めとする33診療科でのリハビリテーションを担当。 社会復帰のために早期からリハビリテーションを行うことの必要性や予防医療の重要性を痛感し、心臓リハビリテーションクリニックにて生活習慣病の再発予防を運動、食事、環境など多方面から介入。現在は病気や怪我になる前に、健康を維持する必要性を伝えたいという思いで、ピラティスインストラクターや講師、Webライターとして活動するとともに、医療従事者・インストラクター向けオンラインサロンhinomeを運営している。
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