女性の体にとっていいことだらけ!副交感神経を優位にし、女性ホルモンに働きかける【月礼拝】とは
「月礼拝」をご存知でしょうか?月礼拝という名前の通り、満月や新月の時に行いますが、女性の体にとっていいことばかりなのです。今回は、そんな月礼拝の女性にとって嬉しいポイントをご紹介します。
月礼拝と太陽礼拝との違いは?
月礼拝とはどんなものなのでしょう?月礼拝は太陽礼拝と対となるシークエンスです。
太陽礼拝は、まだヨガが男性の修行僧のためのものであった時代に生まれました。その後女性もヨガを行うようになり、女性のためのヨガとして生み出されたのが月礼拝です。
太陽礼拝は縦の動きが多く、胸郭を開き、深い呼吸と共に力強く動いていきます。エネルギーを生み出し代謝が上がるような内容です。自律神経の交感神経を優位にする作用があり、朝行うのに適しています。筋肉を強化し、精神的にもアクティブになりたい時、集中力を高めたい時にぴったりです。
対して月礼拝は横に開く動きが多く、ゆったりと呼吸しながら左右に体を開いていきます。緩やかな動きの中で自分の心身を見つめながら過ごすため、鎮静作用があります。自律神経の副交感神経を優位にする作用があり、夜でも行うことができます。現代人は日中にストレスや疲労感を溜め込みやすく交感神経優位になりやすいため、心身ともに落ち着かせたい時に月礼拝を行うことによってリラックスでき、良質な睡眠を摂りやすい状態へと導くこともできます。
月礼拝がもたらす作用とは?
月礼拝は女性のために考案されたヨガですので、女性の身体のために良い作用があります。それでは、女性の身体にどのような影響があるのでしょう?
乱れてしまった女性の身体のバランスを整える
月は28日間で満ち欠けを行い一周します。これは生理周期と近く、月礼拝を行うことによって乱れてしまった女性の身体のリズムを取り戻しやすくなると言われています。ここでポイントとなるのが、自律神経です。日常生活の中でストレスや疲労によって乱れがちになるのが自律神経バランスですが、月礼拝では交感神経優位な日常の状態から副交感神経優位へと導くことができます。自律神経バランスを整えることで女性ホルモンバランスも整いやすくなるため、日常生活に月礼拝を取り入れることはおすすめです。
身体の歪みを調整する
月礼拝は股関節を開いたり骨盤周辺を動かすことが多く、左右均等に身体を使うため、生活習慣やふとした癖によって生じてしまう身体の歪みを調整しやすくなります。例えば足を組む習慣がある方の左右の歪みを整えてあげることで、足を組む習慣自体が直しやすくなり、歪みにくい身体へと導くこともできます。
むくみや冷えを改善する
月礼拝によって股関節を動かし、骨盤周辺を動かすことで、強張っていた股関節・骨盤周辺の筋肉が緩み、下半身のひどいむくみが改善されやすくなります。続けていくことでむくみにくい身体へと導くこともできるでしょう。また、股関節・骨盤周辺の筋肉が強張っていると冷え症になりやすいですが、これらをほぐすことで血流が改善され、続けていくことで冷え性改善へとつながります。血行が改善されることで代謝も上がりますので、綺麗に痩せやすい身体へと導くこともできるのです。
睡眠の質を改善する
多忙な現代人は睡眠の質が低下しやすいです。日中の忙しさゆえに交感神経が優位なまま眠ろうとすると寝付けず、やっと眠りに就いても眠りが浅く何度も起きてしまうこともあります。寝る前に月礼拝を行うことによって副交感神経が優位になると、入眠しやすく、睡眠の質も上がり、疲労回復効果も上がります。翌朝目覚めた時に心身ともにすっきりしているため、生き生きとした日常生活を過ごしやすくなります。
月礼拝を行ってみましょう
月礼拝がもたらす嬉しい効果を知ったところで、さっそく月礼拝を行ってみましょう!月礼拝では動く順番が決まっていて深い呼吸とともに流れるように動いていきます。まずは、月礼拝の中でも特に女性にとっておすすめのポーズをご紹介します。
女神のポーズ
1. 息を吸いながら、両足を脚1本分開き、爪先を外向きにします。両手は肩の高さに広げましょう。
2. 息を吐きながら腰を落としながら両肘と両膝を曲げ、中腰の状態になります。余裕があれば3〜5呼吸ほどキープしてもOK!
3. 息を吸いながら両肘両膝を伸ばしましょう。
三角のポーズ
1. 両足を女神のポーズを行った時同様に開いた状態で、右足側を向いて正面とします。右足先を正面向きにし、左足先を左向きにします。
2. 息を吐きながら腰を後へ、手を前へとスライドさせます。
3. 吸いながら右手を上へ伸ばし、左手を足首や脛のあたりへ配置します。余裕があれば3〜5呼吸キープしましょう。反対側も同様に行います。※月礼拝ではすぐに反対側を行わず、左側のターンの際に行います。
花輪のポーズ
1. 脚を腰幅に開き、つま先を外向きにし、しゃがみます。
2. 胸の前で合掌し、できる場合は膝の内側に肘を入れ、胸を引き上げます。※猫背になってしまう場合は、肘は膝の内側から出しても大丈夫です。
3. 軽く顎を引いて、深い呼吸と共に3〜5呼吸キープします。
動画を見ながら一緒に動いてみましょう!
月礼拝の流れに沿って動いてみたい方は、以下の動画を見ながら一緒に動いてください。動画では月礼拝は1周だけしていますが、慣れてきたら3週程度繰り返すこともおすすめです。
AUTHOR
磯沙緒里
ヨガインストラクター。幼少期よりバレエやマラソンに親しみ、体を使うことに関心を寄せる。学生時代にヨガに出合い、会社員生活のかたわら、国内外でさまざまなヨガを学び、本格的にその世界へと導かれてインストラクターに。現在は、スタイルに捉われずにヨガを楽しんでもらえるよう、様々なシチュエーチョンやオンラインでのレッスンも行う。雑誌やウェブなどのヨガコンテンツ監修のほか、大規模ヨガイベントプロデュースも手がける。
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