【思いやりを育てる最良の練習法】「クリパルヨガ」で自分自身とつながろう
8. セツバンダーサナ(橋のポーズ)
仰向けに横たわり、両腕を体の横につけて手のひらを下に向ける。両膝を立てて足裏を床につけ、腰幅に開いて平行にし、かかとをお尻から数㎝離す。手と足で床を押して、息を吸いながら腰を持ち上げる。背骨を真っすぐに保つ。胸骨を引き上げ、尾骨を膝のほうに伸ばしながら背中を反らせる。両腕は脇に伸ばしたままか、背中の下で指を組む。ポーズを終えるときは、両腕を体の脇にずらして腰を下ろす。
9. アルダマッツェーンドラーサナ(半分の魚の王のポーズ)
ダンダーサナ(杖のポーズ)で背筋を伸ばして座る。右膝を立てて、右足を左脚に交差させ、左脚の近く(太腿から膝の間)で足裏を床につける。左手か左肘で右膝を抱えて体を安定させたら、右手を後ろの床に下ろす。息を吸って背骨を伸ばし、吐きながら上体を右にねじる。ポーズを終えるときは息を吸って腕をほどき、体を正面に戻す。反対側も同様に行う。
10. シャヴァーサナ(亡骸のポーズ)
体を心地よくサポートするためのプロップスを用意する。仰向けに横たわり、足は腰幅より少し広めに開く。両腕は体の横から少し離す。手のひらは上向きでも下向きでもよい。心地よく休息できるように肩、腰、頭の位置を調整する。すべてを手放してポーズに没頭し、今ここにいることに集中する。3~10分ほど続ける。
精神修養で最も大事なのは、判断を伴わない自己観察です。ースワミ・クリパル
講師のためのアドバイス
❶言葉がけは簡潔に
生徒が自分の内なる体験に集中できるような言葉がけをしよう。あまり細かく指導しすぎると、生徒自身の体験ではなくなってしまう。とはいえ、生徒が戸惑うような曖昧な指導も避けよう。
❷生徒の体験のための環境づくり
ヨガは自分自身に寄り添うことに集中するための貴重な機会だ。生徒が自分自身と自分の体験に没頭できるような環境を保ちながら、クラスを導こう。
❸シークエンスはゆったりと
最近のクラスは時間が短縮されていく傾向にある。そのため、シークエンスや言葉がけが急ぎ足になりがちだ。ゆったりとした練習の場をつくり、ポーズの量ではなく質を重視しよう。練習や指導の際には、次のステップを試そう。
・ポーズへの導入
・ポーズの維持(クラスに合わせて時間を調整する)
・ポーズからのリリース
・ポーズの効果を統合するための休止時間
・次のポーズへのマインドフルなトランジション
❹困難を受け入れる
クリパルの「波に乗る」アプローチでは、アーサナでも人生でも、自分が直面する課題との対話を促す。難しいポーズや困難にぶつかったら、呼吸をしながら、その経験のすべてを受け止めてみる。そして意図的に心と体をリラックスさせ、感情や感覚が現れては消えるのを観察する。判断をせずに、起きているあらゆる真実を、真実として受け入れよう。
ーサディア・ブルース
指導●ミシェル・ダルベックは、E-RYT500、米国クリパルセンターのリード・ファカルティ・メンバー。RISE™ファシリテーター、Unified Body Yogaの共同創始者。
モデル●サディア・ブルースは、E-RYT500、米国クリパルセンターのファカルティ・メンバー。ライター、ドキュメンタリー作家、ムーブメント療法の専門家でもある。
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