【中医学の理論をもとにした栄養セラピー】食べ物の『氣』を取り入れる「夏のお手軽レシピ」
ハーバル・サン・ティー
水分を補給し、喉の乾きを癒すこのハーブティーは夏にぴったりだ。伝統的に、暖かい気候の土地では、体温調節のためにハイビスカスが使われる。中医学の教えによると、この花の持つ酸味が水分をキープし、体内の水分バランスを保つ手助けをする。ミントとレモンバーベナは神経系を落ち着かせ、体をクレンズし、体温を下げる。後々スパークリングウォーターと混ぜられるよう、使う水の量を減らして濃縮したものをつくるのもベイジルのお気に入りだ。
【材料】
ドライハイビスカス…………大さじ1
ドライミント…………………大さじ1
ドライレモンバーバナ………大さじ1
水 ……………………………1リットル
【つくり方】
メイソンジャー(訳注:ガラスの瓶)にすべての材料を入れる。ふたをしてよく振り、暑い日に、日の当たる場所に置いておく。日が沈むまでには、おいしい飲み物が出来上がる。ふたをして冷蔵庫で数日間保存できる。
おかゆ
シンプルで栄養たっぷりのおかゆ――中国では年齢にかかわらずどんな人も食べる――は、中医学で大切にされているものだ。消化が良く、調理法は無限にあるが、中医学のプラクティショナーのすすめにしたがえば最良の方法でつくることができる。おかゆは朝昼晩いつ食べてもいいが、ベイジルは朝食にするのを好む。クロックポット(訳注:低温で調理できる電気鍋)に材料を入れ、低温にセットしておくと、翌朝の準備にも手間がかからない。体内のナトリウム代謝が効果的に行われるよう、シーソルト、ヒマラヤンソルト、ハワイアン・レッド・アラエアソルトなど、ミネラルがそのまま残っている塩がおすすめだ。
【材料】
米(短粒種)……1カップ
水またはだし汁(あるいは両方を混ぜたもの)…8カップ
塩(味つけ用)…適量
【調理メモ】
●魚介、野菜、豚からとっただし汁は、ビーフやチキンよりエネルギーを冷ます働きが強い。
●大麦、キビやアワなどの雑穀は、白米よりもエネルギーを冷ます働きが強い。
●米とだし汁を合わせるとき、細切りの乾燥昆布を数枚加えるとミネラルが豊富になる。
●炒めたり蒸したりした葉物野菜、ライ豆、にんじん、ビーツ、かさの開いていない若いきのこなどの野菜や豆類は具として加えるのに最適だ。
●調理済みのタンパク質を加えると、より満腹感のある完全な食事となる。
●コリアンダー、タイム、マジョラムなどのハーブはおいしいトッピングとなる。
【つくり方】
大鍋に米と水またはだし汁を入れる。ふたをして時々混ぜながら、かゆ状になるまで3、4時間ほど弱火で加熱する。塩で味つけをする。
サマー・ヌードル
暖かい気候の土地でよくつくられるベイジルのサマー・ヌードルはさっとできて、温かくしても、室温でも、冷たくしても食べられる。ムング豆からできた春雨は体温を下げ、デトックス効果がある。青ねぎ、にんにく、しょうが、チリは体を温め、香りが豊かで、毛穴を開いて体温を調節してくれる。
【材料】
ムング豆の春雨(ビーフンで代用可)…小1束
油(あればゴマ油)………………………大さじ1
にんにく(みじん切りまたは薄切り)…1片
しょうが (みじん切り)…2㎝円のスライス1枚
赤唐辛子のフレーク………………………小さじ1/4
青ねぎ(小口切り)………………………2~3本
酒……………………………………………小さじ1
米酢…………………………………………小さじ1
醤油、またはたまり醤油…………………大さじ1
お好みのだし汁……………………………1/2カップ
【つくり方】
春雨を10~15分ほどお湯につける。その間にフライパンに油をひいて中火にかける。にんにく、しょうが、唐辛子、3/4量の青ねぎを加える。香りがたち、少し色づくまで焦がさないように炒める。もどした春雨、酒、米酢、醤油、だし汁を入れる。火を少し強め、水分がなくなるまで、よく混ぜながら炒め合わせる。残りの青ねぎを飾る。
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