【愛ある別離にするために】冷静に、穏やかに、理性的に…マインドフルネスな「離婚」のヒント

Laci Jordan

【愛ある別離にするために】冷静に、穏やかに、理性的に…マインドフルネスな「離婚」のヒント

ヨガジャーナルアメリカ版の人気記事を厳選紹介!まわりからはふたりは完璧なカップルと思われていたかもしれない。まるで面ファスナーの凹と凸面、ラテに入れるオーツミルク、ピーナツバターとジャムのように。だが年齢を重ねるにつれ、多くのものが魔法を失っていく。幼稚園で食べていた強烈なぶどう味の甘いジャムサンドにも今はときめかない。人との関係もそれに似ている。でも大丈夫。あなたは前に進める。

どちらから切り出しても別れは簡単ではない。生活のあらゆる面に恐怖や疑念をもたらすからだ。自分自身がわからなくなることもある。「こんな大事なことで自分はなぜこれほど間違ってしまったのだろう?」と。さらには友達や経済的地位や住む場所など、社会生活に欠かせない多くのものを失う危険にもさらされるため、私たちは混乱し、気持ちが不安定になったり、体調を崩すこともある。

12年前に最初の結婚が破綻した時、私は突然訪れたなじみのない世界で自分を見失った。離婚するまではほとんどずっと誰かと共に生きてきた。それが急に一人ぼっちになってしまった。少なくとも、その時はそう感じた。
離婚手続きが始まると、ずっと側にいると思っていた人たちが次々といなくなった。当てにならない助言や理解しづらいメッセージを送ってくる人たちもいた(結婚して51年になる母は、今だに私の最初の結婚式の日のことを懐かしげに話す。今の私の夫の名前は9年たっても覚えられないのに)。友人たちの中には私たちの離婚について賭けをしたり、どちらかに味方する人もいた。
それでも、きっとなんとかなるとどこかで感じていた。私は人生の大半を母親、妻、義理の娘、生徒、従業員の役目を演じながら過ごしてきた。だから、この別離によって引き起こされた大混乱の中で自分自身を取り戻したいと思った。

人生での大きな出来事は、たとえそれが困難なものでも、自身を見直して再びつながる機会を与えてくれると、エリザベス・ローワンは言う。アトランタ在住のヨガ講師でヒーラーの彼女は、自身も数年前に離婚を経験している。「私は暗闇に飛び込むことを大いに勧めています。それによって、必要なのに自分が避けているものに気づけるからです」と彼女は言う。

ローワンのようなヒーラーに言わせれば、マインドフルネス、ヨガ、瞑想は授かりものだ。再び光を見いだした無数の人々の経験から集約された知恵なのだ。それらの知恵は、人生で何が起きても私たちには切り抜ける力があると教えてくれる。すべてのヨガセッションの土台となっているのはその教えだ。辛いときも呼吸をすれば癒しが訪れる。不安なときに平穏さを見いだせる揺るぎない強さを与えてくれる。練習ごとに私たちはさらに成長していく。

だが別離の渦中にそれらの知恵を生かすにはどうすればいいだろう? その答えを見つけるために、私は心理学者、離婚弁護士、研究者、ヨガ講師、ライフコーチに連絡を取った。彼らの多くも別離を経験していた。私は、離婚が最もストレスフルなライフイベントのひとつである理由について、一人ひとりに意見を求めた。また、彼らのクライアント(そして彼ら自身)を導くために用いる手段についてもたずねた。

もちろん、どの別離も同じではない。だが別れのプロセスで経験する驚くべき数の感情は、性別、ジェンダー、年齢を問わず共通している。これは別れのどの段階にいるかにかかわらず、すべての人にとって朗報ともいえる。
私たちはヨガと瞑想を通じて、私たちより先に痛みや喜びに向き合った無数の人々の見識を得る。練習の根底にある哲学を通じて受け継がれてきた先人たちからの贈り物とは、変化を受け入れれば逆境のなかにも恩恵を見いだせるという知恵だ。彼らの教えは、私たちが今感じている思いを彼らも経験したのだと安心させてくれる。また、それらが必ず過ぎ去ることにも気づかせてくれる。

当時の私に今の知識があればよかったのにと思う。離婚手続き中にヨガを実践していたら、先を急がないこと、立ち止まることに強さを見いだせただろう。すぐに反応しなくてもいいのだと。喜びと同様に人生には痛みも必要だし、癒しだけでなく怒りや恐れや痛みに浸ってもいいと思えただろう。混乱する自分を認め、恥じることもなかっただろう。そして自分は一人ではないと気づいたに違いない。今この瞬間も別れを決意した人、別離の真っ最中にいる人、立ち直ろうとしている人、前進し始めた人が世界中にいるのだ。

だから覚えておいてほしい。別離に時間はかかるけれど(離婚はマラソン並みになることも)、必ず終わりはくる。約束する。もしもマインドフルネスに別れることを選択するなら、わかっているとは思うが、よくあるような自分を優位に立たせる粗野な離婚をしないことを目標にしよう。
ネガティブな経験もすべて受け入れ、それを乗り越えて以前よりも強く賢く、しなやかになることが人生には必要だ。より自分らしくなるために。知識を得て、コミュニティを築き、残りの人生を平和に過ごすために。

by Rachel Slade
illustrations by Laci Jordan
translation by Sachiko Matsunami
yoga Journal日本版Vol.74掲載

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