米人気ヨガティーチャーが語る、離婚が教えてくれた3つの愛のかたち
ヨガティーチャーであるリナ・ヤクポヴィッツが、自らの離婚経験から、愛について、人生について、そして自分自身について非常にパーソナルで胸の痛む学びをシェアしてくれた。
離婚は誰にとっても楽なものではない。離婚は自分の頭のなかで作り出した理想像の崩壊にほかならない。現実から食らう強烈な平手打ちだ。それは真実の瞬間である。しかも私たちが受けいれたくないタイプの真実だ。しかし結局のところ、もしそれから何かを学べるのなら、それがいちばんいい。私が自分自身の離婚から学んだことは、数限りない。今日の私をかたちづくるのに役に立った重要なレッスンを3つ、紹介する。
ラブ・レッスン #1:愛はさまざまな形をとる
私は、愛がさまざまな形をとってやってくることを学んだ。そしてすべての愛が、恋愛のパートナーシップになる必要があるわけではないということも同時に学んだ。私の元夫と私は、お互いに深く愛し合っていた。ただ、恋愛感情ではなかったというだけで。私たちの愛の言語、愛の性質はお互いに異なっていた。そして私たちはふたりともが理解できる中間を見つけられなかった。私たちはふたりともヨガを探求し、精神的なことにかんするテキストを読んでいた。だから私たちはお互いにたいしリスペクトの気持ちがあったし、相手にとっていちばんいいようにしたいと思っていた。私には分かっていた。私は彼には合わないし、彼の方もそうなんだ、と。だから、お互いまだ若く(27歳)これから先にまだ希望が残っているうちに、次へ進むのがいちばんだった。5年間一緒にいたが、彼がこちらに害をおよぼすことやトラウマになることは何もなかった。私たちはふたりとも、瞑想中に自分が持っているものを相手に与えたいと願ったものだ。それは、私たちがシェアしたとても素晴らしい愛の表現だった。私は愛することを、そして手放すことを学んだ。
ラブ・レッスン #2: 私には、関係性を正常に保つため、そしてきちんと終わらせるために、自分自身に正直でいる義務がある
私のこれまでの恋愛関係では、ほとんどの場合、私は相手に夢中になってしまい、自分自身でいることをやめ、相手に合わせて自分を変えていた。私は結婚でも同じことをした。自分が失ったものを取り戻すために非常な努力をしなければならなかった。元夫は私から何かを奪ったりはしなかった。私が自ら進んで自分でいるのをやめたのだ。しかし、離婚のあと、私は自分自身に約束した。もう同じことは繰り返さない、と。私は何ヶ月もの間、落ち込み、ひどい痛みを経験した。でも私はこの時間を自分自身に向き合うために使い、「この離婚を無駄にはしない」ようにした――これは元夫が別れるときに私に言った言葉だ。彼は、私が自分自身を取り戻す必要があることを知っていた。それこそが自分たちが別れるいちばんの理由なのだ、と。私は自分でした約束を守り、一日一日を、自分のすべきことに取り組んで過ごした。どれほど痛みをともなったとしても、自分のしてきたあらゆる間違いに、自分の闇に、そして恐怖に向き合った。この深い傷のなかから、しだいに深い安心感がやってきた。流した涙に値する安心感だった。
私は彼と自分自身とにした約束を守らなければならなかった。これからは、私は、誰かと関係性を築くというときに、自分自身でいることと、相手に自分を捧げること、このふたつの間のちょうどいいところを見つけ、今度こそ、自分に正直でいられるようにならなければならない。私にはつい相手に与えたり、手伝ったりしたくなってしまう傾向がある。ときには自分自身を犠牲にしてまでそうしてしまう。この離婚は、もう一度自分を取り戻す手助けとなった。
ラブ・レッスン #3:ほかのすべてと同じく、関係性もずっと続くわけではない
私がどれほど変わらないでいてほしいと願ったとしても、ものごとは常に変化していくのだと受けいれることを学ばなければならなかった。友達のなかで私がはじめての離婚経験者となった。たとえ、正しいこと、やるべきことだと感じていても、それでも失敗したように感じた。私は失望感や一時的な痛みを乗り越えなければならなかった。それに、両親が結婚式と新居の頭金のために出してくれたお金のことで感じる罪悪感も何とかしなければならなかった。両親がすごく気前よくお金を出してくれていたこともあって、しばらくはこのことが重くのしかかった。でも、私はとても幸運だった。両親はとても理解があって、ただ私の幸せだけを望んでくれた。彼らは、自分たちが費やしたたくさんのお金のこと(私たち夫婦があまりお金がなかったときにも両親が出してくれていた)に触れずにいてくれた。これは私にとって「真の寛容とはなにか」ということの力強い実例となった。
自分の結婚が長く続かなかったことで、私は次の彼と過ごすすべての瞬間を、今のこの関係性でのすべての瞬間を大事にしようと思えるようになった。私は現在の関係性が永久に続くと考えるような幻想は抱いていない。おとぎ話はもう終わり。私はこのレッスンにすごく感謝している。関係性のなかではやらなければならないことが山ほどある。成熟した関係性というものは、終わりがあるということも知っているものだ。それが死によるものか、選び取ったものになるかは分からないが。だから、私は彼と過ごすすべての瞬間をちゃんと味わおうと思う。それはずっと続くわけではないのだから。
私は、自分が経験したものよりも愛ある離婚を聞いたことがない。私がこの話をすると、誰も信じないほどだ。この愛ある離婚経験に、そして私を今日の私へと作りかえてくれたたくさんのことに、私は感謝している。私は、自分のなかのもっとも暗い闇を乗り越えられると学んだ。そして、トンネルを抜けたところで見つけた光は、それまでもいつも私のなかにあった光だったのだ。そのことを知ることができた。
著者について
リナ・ヤクポヴィッツは、活気あふれる生き生きとしたアプローチのヨガで有名。彼女は国際的に活動しており、英語とスペイン語の2カ国語で指導している。ヨガ講師であり、レイキのプラクティショナーであり、自己啓発にかんする講演、著書もある。彼女は11年以上にわたり講師の指導を行ってきており、Wanderlust Yoga Festivals、Himalayan Institute、Omega Instituteといった数々のイベントや機関で登壇し、Yoga Journal Conferencesにも参加してくれている。アメリカ全土はもちろん、チリやプエルトリコ、メキシコ、アンドラ公国といったさまざまな国でグローバルに活躍している。リナはGAIAM(ガイアム)TVにも講師として特集され、世界中の数々の出版物に寄稿している。彼女は2005年にRina Yogaを設立。2005年から2016年にかけて、3つのスタジオをマイアミエリアで経営し、そのうちの1つは2011年のSouth Florida’s Business Leaders Movers and Shakersに選出された。リナはほかにも、ヨガアプリ「Snooze Yoga」の開発にたずさわり、ヨガカリキュラム「Super Yogis’ Schoolhouse」を作成した。子供たちや10代の若者向けのヨガカリキュラム作成の先駆者的存在。リナはフロリダ州マイアミ出身だが、現在ではLA在住。LAのElectric Soul Yogaでヨガ指導をしている。
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