精神科医・臨床心理士が語るヨガの話|心理学とヨガ哲学は違う?ヨガ講師に必要なメンタルの知識・前編

 精神科医・臨床心理士が語るヨガの話|心理学とヨガ哲学は違う?ヨガ講師に必要なメンタルの知識・前編
中野輝基さん・中野陽子さん/太田千瑞さん
南 舞
南 舞
2020-08-28
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メンタルヘルスを伝える一方で、感じる疑問

太田千瑞さん(以下、太田):これは個人的に思っていることですが、最近ヨガの先生たちがメンタルヘルスや心理学を勉強し、クラスの中で伝えると言う機会も増えていると思うのですが、伝え方によってはヨガ哲学=心理学として理解されるなど、誤解が生まれてしまうのでは?ということに疑問やモヤモヤを感じていて…。

:あ、それは私も感じています!ヨガやヨガ哲学とメンタルヘルス・心理学は繋がる部分もあるじゃないですか。でもイコールではないと思っていて。メンタルや心理学って最近トレンド化していて、ヨガの先生の中にも心理学に興味を持って勉強してくださる方が増えていると感じています。感心を持ってもらえるのはとてもいいこと。ただ、心理学も幅広く、いろんな背景がある中で、取り上げられているのが心理学の一部分であったり、そしてそれをあたかも心理学というような感じで伝えていたり。中にはヨガ哲学=心理学というようなニュアンスで伝えている人もいる。ヨガ哲学はあくまで哲学、心理学はあくまで心理学だから、その辺は住み分けをすると言うのも大事なことなのではないかと。これはあくまで個人的に感じたことです。

太田:その辺の伝え方、難しいよね(笑)。

:そう、難しいです(笑)。心理学とヨガ哲学の違いを知る機会って、実はないですもんね。あとは、心理学について伝える側の問題でもあるかもしれないです。それと、たまにカウンセリングの現場ではあまり使わないようなコアな知識を持っている方に出会うこともあります。そこまで知らなくても大丈夫だよ!って思ってしまうくらい。

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