困難を乗り越えるのにヨガはどう役立つのか

 困難を乗り越えるのにヨガはどう役立つのか
Saori Teraoka
寺岡早織
寺岡早織
2020-06-14
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ヨガで「第二の矢」をコントロールする

ここでいう「ヨガ」というのは広い意味のヨガのことです。「アーサナの練習」「瞑想」「呼吸法」「マントラの練習」「チャンティング」これら全ては私たちの感情を落ち着かせてくれます。もしくは他にもアートやクッキング、サーフィンや自然散策など、自分の心を落ち着かせてくれることがあるならば、これも広い意味で「ヨガ」と言えます。

では「第二の矢」は前述の通り、感情によって作り出され、私たちは感情にとてもも左右されます。感情は脳により作られています。つまり「第二の矢」は脳で作り出されています。

脳は勝手に「未来への心配」と「過去への後悔」を作り出します。

この二つの感情「第二の矢」となり自分を攻撃し始めます。これらは無意識下で起こり、自分でさえそのパターンに陥っていることに気づいていない場合もあります。心と体には強い繋がりがあるために、気づかないうちに身体にストレスを与えてしまい、結果的に身体への変調も起きてくる可能性があります。このようにして「第二の矢」は「第一の矢」と同じように、私たちの体や命を危険に晒し始めます。

このマイナスのスパイラルを断ち切るために、ヨガが「今この瞬間」に引き戻してくれる助けになります。

ヨガの呼吸とアーサナで今この瞬間に自分を引き戻す

具体的な方法の一つは、呼吸とともにヨガのアーサナを行い、体をゆっくりと動かすことにより、マインドがスローダウンします。それにより感情もだんだん落ち着いてきます。これによって良い方向のスパイラルを作り出すことができます。

マインドと感情には直接的な関係があり、マインドが落ち着いてくると感情も落ち着いてきますこれは神経系にも大きく影響を与えます。この考えにはヨガで「チッタ・ブリッティー」という名前が付いています。「チッタ・ブリッティー」はよく日本語で「雑念」と訳されますが、本来は思想全てが「チッタ・ブリッティー」と呼ばれています。そこにはネガティブかポジティブかの区別はありません。

何かしらの思想や考えが頭の中に渦巻いていると、それが私たちの神経系に信号を送り続け、身体へストレスとなり得ます。それがマイナスな考えであれば悪影響は明らかです。逆にマインドが落ち着いていると、神経系への信号が減り、結果身体へのストレスが減ります。

私たちの中にはエネルギーやインスピレーションなど、人間として本来持っている力が存在しています。思考が頭に渦巻いている時には、このエネルギーが有効活用できません。心が落ち着いている時にだけ、本来の力にアクセスできるようになります。

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