甘い香りに癒される!本場インストラクターに聞いたインド式チャイの楽しみ方
ほんのり甘く仕立てたスパイシーな香りのチャイは、身も心も温まります。おうちのティータイムにインド式のチャイを楽しみませんか?美味しいチャイは幸せな気持ちを誘うので、ストレスも和らぎ免疫力アップに期待できそうです。
チャイに使っているスパイスには、様々な効用があります。一度スパイスを買いおきすれば何杯も楽しめて、あまり手間もかかりません。飲みたいときにさっと作ることができます。
インド式チャイの淹れ方
筆者がシンガポールでインド料理を習っているクッキング・インストラクターのSourabh Agrawal先生からインド式チャイの淹れ方や、チャイにまつわるお話を伺いました。
材料(コーヒーカップ2杯分)
- 水...1〜1.5カップ
- ミルク...1カップ
- 砂糖...適量
- マサラティー...ティースプーン2〜3(ない場合には、※スパイスを使用)
作り方
- 鍋に水を入れ、中火にかける。
- マサラティーを入れて沸騰させる。1分蒸らす。
- ミルクと砂糖を入れ、さらに数分煮る(お好みで濃さを調整)
- 茶漉しで漉す
※自宅で作る場合には、2の工程でマサラティーの代わりにクローブ、ブラックペッパー、カルダモン、シナモン、生姜(全部揃えなくてもOK)を淹れて沸騰させ、ミルクを加えて作ります。
しっかりしたコクのあるチャイにしたい場合には、ローファットミルクではなく、濃いミルクを。お好みで砂糖を多めに入れると、より本格的な味に近づきます。
チャイ・インストラクターにインタビュー「本場のチャイの楽しみ方」
インド出身のSourabh先生に、本場のチャイの楽しみ方について伺いました。
―インドでは、普段からチャイを飲みますか?
そうですね。特に、北インドの地域でとても人気です。南インド人は、チコリ入りのコーヒーをよく飲みます。
―飲む時間や回数などはいかがでしょうか
朝起きてから、そして午後4時ごろのティータイムにチャイを飲みます。好きな人は、もっと楽しむ方もいますね。ちなみにインドでは、ランチやディナーのあとにチャイは飲みません。
伝統的な作法としては、お客様にチャイと一緒にビスケットや塩味のスナックなどをお出しすることがあります。おもてなしの場合は、時間は何時でも大丈夫です。
―地方によって味が違いますか?
地方によって違うというよりも、淹れる人によって味が違います。
例えば、水とミルクの量、茶葉の種類、チャイの濃度によって色も変わります、また、砂糖の量、沸騰させる時間も人それぞれ。バリエーションに富んだチャイになりますね。
また、ミルクティーではないですが、スパイスを入れるお茶として北インドのカシミールには「Kashmiri Tea Kahwa」というおしゃれなお茶があります。インドの緑茶にサフランやカルダモン、薔薇の花びらなどを入れて頂きます。
―薔薇の花びらとスパイスが一緒に入っているのですか、ロマンティックですね。インドのお茶に入れるスパイスでよく使われるものはありますか?
よく使うスパイスは、カルダモンです。ジンジャー入りのチャイは、とても人気ですね。朝に生姜入りチャイを飲むと、体がすっきりします。冬のシーズンには、生姜、クローブ、Tulsi (アーユルヴェーダでは大切にされる薬効のあるハーブ)のお茶を飲んだりします。風邪の時には特におすすめです。夏にはカルダモン、レモングラスの葉のお茶が好まれますね。
そうそう。インドとパキスタンでは、Tandoori Chai も大人気です。
―素焼きの器を真っ赤な色になるまで焼いていますね!アツアツに沸騰したチャイに驚きです。ところで、砂糖のおすすめはありますか?
インド人はサトウキビの砂糖を多めにチャイに入れますね。コクがあって美味しくできます。インドにはサトウキビの畑がたくさんありますのでよく使われます。
―チャイを淹れるときに気をつけることはありますか?
チャイにミルクを入れたい場合、酸味のあるスパイスやハーブを入れないように注意してください。凝固することがあります。また、煮込み過ぎないようにしてくださいね。作ったら、すぐ飲む方が美味しく頂けます。
―チャイを飲むことによって、体への効果はありますか?
インドでは、大勢の人が朝にチャイ飲んでいます。目が覚めますし、頭痛になりにくいと言われています。なによりさっぱりしますね。
―最後に、先生のチャイにまつわる思い出はありますか?
インドでは、子供はチャイを飲みません。カフェインが入っているからです。大体、高校生ぐらいまで成長してから飲み始めますね。私も高校生時代には、深夜まで勉強をするために母がチャイを用意していました。夏休みに祖母の家に親戚が集まって夜遅くまで話したり、ゲームをする時に皆でチャイを飲むのは楽しかったです。
―素敵な思い出話をどうもありがとうございます!
Sourabh先生のInstagramもぜひチェックしてみてください。
ライター/栗尾モカ
漫画家 / コラムニスト 横浜育ち、シンガポール在住。美大デザイン科卒業後、国際線CAを経て出版社へ。人気女性fashion誌で10年、教育メディアで5年企画・執筆を担当。シンガポール移住後、女性向けmediaをローンチ。旅先のBali島でYOGAに出逢ってから、心身を整えるライフワークとしてのYOGAに魅了され、VYASA Yoga SingaporeのYoga Instructor Certificate Courseに毎日通学中。また、アーユルヴェーダを学んだインド人料理研究家から身体に効くspice&cookingを学んでいる。モダン&スタイリッシュ、女性の毎日が輝くようなアイデアを盛り込んだIndian culture bookを出版することを目標に、YOGAとcookingに励む日々を送っている。著書は『サロン・ド・勝負』(KADOKAWA)『女のネタ帖』(学研)など。
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