加齢による動きづらさを改善|ヨガ療法士に聞くシニアを輝かせるヨガ
動くことが薬になるシークエンス
股関節の健全な働きを促す動きと、日常生活に取り入れやすい動きを重視したこのシークエンスを行って、健康的に年齢を重ねられるように可動性と安定性の改善を図ろう。
「皆さんにパワンムクターサナをおすすめします。これは、ビハール・スクール・オブ・ヨガで行っている一連の動きで、関節を自由にすることを狙ったものです。関節が硬いと、動きが制限されます。関節を少し動かすことによって、各関節(肩関節、指関節、股関節、膝関節)で腱が骨をまたがる5点(摩擦点)における滑液の流れを促します。
毎日、脊柱を方向に動かしましょう。伸展、前屈、右から左への側屈、左から右への側屈、ゆるやかな後屈です。これらは言わば「成績優秀」な動きです。毎日家で欠かさずしましょう。ウォーミングアップとして行っても、ポーズの練習の中心に据えてもかまいません」(ジャナ・ロング)
1.ターダーサナ(山のポーズ)
立っているときに一方に傾きがちな人には、深い感覚をもたらすポーズ。体重を均等に分配すると、すぐに腰が楽になる。
A.目を閉じて足の裏に意識を向ける。自分の立ち方を観察しよう。いちばん圧力がかかっているのはどこだろう。指の付け根か、かかとか。内側の線か、外側の線か。足の指10本がすべて床についているだろうか。
体重が両足に均等にかかっていると感じられるまで微調整しよう。体重のバランスがとれたと感じたら目を開ける。
B.手のひらを前に向け、両腕で大きな円を描いて頭上で手のひらを合わせる。これはウッティターターダーサナ(腕を伸ばした山のポーズ)で、脊柱を伸ばすことにより、椎骨と椎骨の間の空間を広げることができる。
2.ウッターナーサナ(立位前屈)
A.ぬいぐるみの人形のように体を前に垂らす。3~6回深い呼吸をする。息を吐くたびに体をゆるめて、胴体の重みによって脊柱を広げ、背面の筋肉を伸ばす。
B.めまいがする場合や体がぐらつく場合は、椅子を使って、前屈したときに手のひらを座面におく。首の裏側に違和感がないように、頭の位置を調整する。
C.アルダウッターナーサナ(半分の立位前屈)を選んでもよい。両膝を少し曲げておく。頭は下げずに、心臓と同じ高さに保つ。この選択肢は高血圧または低血圧の人によい。
ターダーサナに戻るには、指先を腰に当てて、膝を少し曲げたまま、足裏を押し下げて、深く息を吸いながら膝を伸ばして直立する。
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