自律神経も年をとる?「老化」を防ぐ秘策とは【ヨガとアンチエイジング#4】

自律神経も年をとる?「老化」を防ぐ秘策とは【ヨガとアンチエイジング#4】
Rido by canva
井上敦子
井上敦子
2019-12-25

若々しく美しくあるためには、自律神経のバランスを保つことが大切。でも、その自律神経自体が「老化していく」ことをご存知ですか?ヨガには、その自律神経を整え、働きを高めていく力があります。ヨガで自律神経を整えて、エイジレスな心身を目指しましょう!

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身体の内側の老化にもヨガは効果的

老化」というと、外見の老化を思い浮かべやすいですが、外見と同じように身体の機能も衰ていきます。しかしながら、身体機能の老化は目には見えにくいので、ケアもしにくいのが現状。筋肉は鍛えれば目に見えて変化を感じられますが、身体の内側の機能を高めるためにはどうしたら良いのでしょうか。

その手段におすすめなのがヨガ。「ヨガをすると、内面からキレイに若々しくなる」とよく言われますが、それはハッピーなオーラをまとうとか、心が穏やかになるとか、精神的な部分だけではありません。内臓や神経機能といった身体の内側の機能を高めることもヨガの実践から得られる恩恵です。今回は、自律神経にフォーカスしながら、内側からのアンチエイジングについて考えていきましょう。

そもそも自律神経とは?

自律神経の老化の話に入る前に、自律神経の働きについて簡単に説明していきましょう。自律神経は、私たちの生命活動を24時間休むことなく支えてくれる大切なシステムです。心臓を動かす、血液を循環させる、食物を消化するといった体内の機能は、自分の意思でコントロールすることができません。こうした営みが自然に行われているのは、すべて自律神経の働きがあるからです。

自律神経は、以下の交感神経と副交感神経という、2つの相反する働きをする神経によってコントロールされています。

 交感神経

日中に活動する時など、心身が緊張・興奮する際に優位に働きます。車の機能に例えるなら、アクセルの役割を果たします。

 副交感神経

くつろいだり眠ったりする時など、心身がリラックスする際に優位に働きます。車の機能に例えるなら、ブレーキの役割を果たします。

理想的な状態は?

この2つの神経の理想的な関係は、両方がバランスよく高いレベルで働いていて、アクティブな状態の時は交感神経がやや優位に、リラックス状態では副交感神経がやや優位になる形です。

「自律神経が乱れた状態」というのは、このバランスが一方に大きく偏ってしまった状態。その状態では、心身が不安定になります。交感神経ばかりが働くと、常に緊張を強いられて疲労してしまいます。かといって副交感神経ばりが働いても、心身の活動力が低下してしまいます。

ヨガは、この『自律神経が乱れた状態』を改善することが得意だと言われているのです。

自律神経も老化する?

自律神経のバランスが乱れる原因は、乱れた生活リズムや食生活、ストレス、運動不足、喫煙、睡眠不足などが挙げられます。そしてもう一つ、あまり知られていない原因があります。それが、「加齢」

交感神経の働きは歳を重ねてもあまり変わりませんが、リラックスを司る副交感神経の働きは年齢とともに低下していきます。つまり、加齢と共にアンバランスな状態になりやすいのです。

よく「更年期の症状でイライラする」と言いますが、これは副交感神経の働きが弱まった状態。副交感神経の働きは、男女ともに30代、40代と年を重ねるにつれて低下しています。同時に、副交感神経の働きを高めることが、アンチエイジングのカギとも言えます。

ヨガで自律神経の働きを高めよう!

ヨガには、副交感神経を優位に立たせ、その働きを高める力があります。アクティブに動くヨガの練習だけでなく、副交感神経の働きを高めるような静的なヨガの練習を取り入れることが、アンチエイジングにおいて効果的です。次に、副交感神経の働きを高めるためのヨガをご紹介します。可能であれば一定期間、毎日続けてみましょう。リラックスを体感しながら、副交感神経を高めるコツをつかんでいくことで、加齢による副交感神経の弱まりを防止していくことが出来るでしょう。

合せきのポーズ(バッダ・コナーサナ)

リラックス効果が高く、骨盤を調整する効果も得られるポーズです。股関節を大きく開くことで、副交感神経を優位に立たせます。また、前屈をすることでリラックスを促します。

自律神経も年をとる?老化を遅らせる【ヨガとアンチエイジング#4】
Photo by YJ US

行い方

1.両脚を前に伸ばして座ります。
2.片脚ずつ膝を曲げ、かかと同士をつけて股関節に近づけます。ぴったりと付けなくてもOK。
3.両ひざを床に下ろします。ひざが床に届かない場合は、ももの下に巻いたタオル等を入れて安定させます。
4.両手でつま先をつかみ、吸って背すじを伸ばします。
5.吐きながら上体を前に倒します。
6.吸う息で背すじを伸ばす→吐く息で上体を倒すといったリズムを繰り返し、数呼吸の間ポーズを深め続けます。
7.吸いながらゆっくりと上体を起こします。

ポーズの他に、腹式呼吸を行うこと、瞑想やヨガニードラの練習を行うことも、副交感神経の働きを高めてくれます。内側のアンチエイジングは、外見にも必ず良い影響を及ぼしてくれます。気持ちよくリラックスしてアンチエイジングにもなるなんて、ヨガは素敵なメゾットだと思いませんか?ぜひ日々の生活に取り入れてみて下さいね。

ライター/井上敦子
ヨガ講師。15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。ヨガニードラ指導者養成講座やコラム執筆、アプリ監修(Relook)、イベント出演等幅広く活動中。会社員の経験から、現代人のライフスタイルに合ったヨガを提案している。Instagram:@yoga_atsuko.inoue

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