緊張を知ると安眠に近づく?「筋弛緩法」とは【ヨガと睡眠#14】

 緊張を知ると安眠に近づく?「筋弛緩法」とは【ヨガと睡眠#14】
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井上敦子
井上敦子
2019-10-16
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緊張を使ってリラックスへ導く「筋弛緩法」とは

筋弛緩法】とは、身体の各パーツの筋肉を意識的に緊張させたあと、脱力をすることでリラックスへ導く方法です。ヨガニードラシャバアーサナの導入で用いられることも多いので、ヨガクラスで行ったことがある方もいるかも知れません。身体の緊張がほぐれ、精神的にも自然とリラックスすることができるので、眠れない夜にオススメです。緊張が常に強いと感じている方は、繰り返し練習することでご自分の緊張に気が付きやすくなります。眠る前だけでなく、日中に気分を切り替えたい時や、リラックスしたい時にも行うと良いでしょう。

姿勢

椅子に腰かけるか、仰向けになった状態で行います。可能であれば、締め付けの少ないリラックスできる服装で行いましょう。

流れ

各パーツの筋肉を、10秒間力を入れて緊張させ、15~20秒間脱力・弛緩します。時間がなければもう少し短い時間でもOKです。

心がけたいこと

力を入れたとき=緊張状態と、緩めたとき=弛緩状態の筋肉の感覚の違いをよく観察しましょう。二つの感覚を認識し味わうことで、目的である『リラックス状態』を身体に覚え込ませていきます。

筋弛緩法を実践してみましょう!

各部位にぎゅーっと力を入れた後、だらっと脱力します

①両手

手の平を上にして両腕を伸ばし、手のひらをギュッと握る(10秒間緊張)
→手のひらをゆっくりと広げ、手のひらから脱力(15~20秒間)

②両腕

げんこつを作り、脇を締めて両腕にギュッと力を入れる(10秒間緊張)
→両腕から脱力(15~20秒間)

③肩

両肩をグッと上げ、耳まで近づけて力を入れる(10秒間緊張)
→ストンと肩を落とし脱力(15~20秒間)、耳と肩を離す。

④顔

目と口をギュッとつぶり、顔全体を顔の中心に集めるように力を入れる(10秒間緊張)
→ポカンと口を開けて脱力(15~20秒間)

⑤腹部

お腹に手を当て、お腹をへこませる。吐きながら更にお腹をへこませる(10秒間緊張)
→お腹を緩めて脱力(15~20秒間)

⑥両脚(かかと)

かかとを蹴り出し、両脚に力を入れる(10秒間緊張)
→脱力(15~20秒間)

⑦両脚(つま先)

つま先を伸ばし、両脚に力を入れる(10秒間緊張)
→脱力(15~20秒間)

⑧全身

これまでに緊張させたパーツ全ての筋肉に力を入れる(10秒間緊張)
→全身から深く脱力(15~20秒間)

緊張を知ること、リラックスを得ること。この二つを繰り返すことは、ヨガの練習を行う上でも役立つ感覚です。アーサナの練習のとき、緊張もリラックスも両方とも必要だからです。両方の感覚を味わいながら、ご自分の身体をじっくり観察してみて下さい。そして、リラックスが広がる感覚が掴めてきたら、自然と安眠にも近づいていけるでしょう。

ライター/井上敦子
ヨガ講師。15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆、アプリ監修(Relook)等ヨガニードラの普及に努めている。Instagram:@yoga_atsuko.inoue

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