強い不安感に対処する3つの方法|臨床心理士が教える感情コントロール法

 強い不安感に対処する3つの方法|臨床心理士が教える感情コントロール法
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石上友梨
石上友梨
2019-06-04
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不安の持つサインとは?

強い不安感に悩んでいたり、苦しめられていたり、不安をネガティブな感情だと思う方はとても多いです。やっかいに思われやすい不安でも、私たちに大切なことを教えてくれるサインです。不安は、「安全ではない」というサインになります。不安は、自分の心が弱いから感じるものではありません。「安全ではない」「周囲を警戒せよ」「しっかり準備せよ」というサインです。不安を感じないひとの方が危険かもしれません。

例えば、私はヨガの勉強をしに一人でインドに行きました。インドに行く前に「インドは詐欺が多いよ」「インドの女性一人旅は注意しな」と周囲からアドバイスをもらうことが多かったです。それを聞いた私の心には「インドで犯罪に合ったらどうしよう」と不安な気持ちが湧いてきました。不安は「安全ではない」というサインです。不安な気持ちが湧くということは、「安全ではない」かもしれないから、「周囲を警戒したり」「しっかりと準備をした方がいいよ」ということを教えてくれています。

不安な気持ちが湧いたため、インドの空港から市内への交通網を調べたり、列車の予約をしたり、安全なエリアに宿を取ったりと準備をしました。インドでは、人通りの少ない怪しげな道に差し掛かると、「不安」がむくむくと膨らんできて、「その道を避けたり」「荷物をしっかりと握りしめて周囲を警戒しながら歩く」という行動をとりました。

このように不安は本来はとても機能的なもので、私たちに「安全ではないかも」ということを教えてくれるサインなのです。もしも不安を感じない人だったら、何も調べず、準備せずにインドに行き、危ない道も能天気にふらふらと歩き、詐欺やひったくりなどの犯罪に合っていたかもしれません。

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