米・医学博士が提唱する腰痛を防ぐ3つのヨガポーズ
ねじりのポーズを始める前に、腹横筋の「スイッチ」を入れよう。ウディヤーナバンダ(腹部引き上げの締め付け)を行う、と言い換えてもよい。あらゆるねじりのポーズを行う前に、この締め付けの動きが必要になる。締め付けを行うには、へその5センチ上の部分を腰椎のほうに引き込むことをイメージしよう。こうすると腹横筋が引き締まり、それによりきわめて需要な胸腰筋膜が引き締まって背中を保護する働きをする。
*妊婦のほか、ヘルニアや腹直筋離開(腹筋が中央で組み合っておらず両側に引き伸ばされてしまう状態)が認められる人は、ねじりのポーズを始める前に医師に相談すること。
ねじったときの腰痛を和らげる3つのポーズ
ねじりのポーズを行う前は後屈のポーズで胸を開いておこう。ねじった後は左右対称のポーズを行い、ねじりで生じた緊張を和らげるとよい。
パリヴルッタトリコナーサナ (ねじった三角のポーズ)
山のポーズから両足を120cmほど開き、右足を45〜60度外側に向ける(左足は前方を向いている)。左脚の膝を曲げ、息を吸いながら両腕を頭上に上げる。息を吐きながら、胴体を左に向けて、骨盤がマットの先端を向くようにする。ここで、左脚の上に身をのり出して、右手を(左足の内側でも外側でもよいので)床かブロックの上に下ろし、左手を真上に上げる。左脚の膝を曲げたまま、胴体を太腿に強く押しつける。しばらくこの姿勢を保ったら、(写真のように)大腿四頭筋を少しずつ働かせて左膝を伸ばしていく。腰を肩から遠ざけて、背筋を伸ばす。5回深く呼吸する間この姿勢を保ったら、反対側も同様に行う。
スフィンクスのポーズ
ねじりのポーズを行う前には、スフィンクスのポーズのような胸部を開くポーズで体の前面を伸ばすとよい。この動きは、ねじりのポーズでも鍵となる。まず、うつ伏せになり、脚を揃えて伸ばし、臀筋を収縮させる。後屈するときに腰と仙骨を守るために、太腿の外側を床のほうに回転させることにより大腿骨を回転させて、腰と仙骨を広げて伸ばす。肘を肩の下に揃えて、前腕を左右平行にして伸ばす。息を吸いながら、胴体の上部を引き上げ、頭部を床から離して、軽い後屈を行う。3〜5回深く呼吸をする間この姿勢を保ったら、アドームカシュヴァーナーサナ(ダウンドッグ)に移る。
パスチモッターナーサナ (西側を強く伸ばすポーズ)
ねじりのポーズにより生じた緊張を和らげるために、ねじりのポーズの後で背骨が左右対称になるポーズを行うとよい。ウッターナーサナ(立位前屈)やパスチモッターナーサナのような前屈のポーズが最適だ。パスチモッターナーサナは、床またはたたんだブランケットの上に座って、脚を前に伸ばす。かかと全体を積極的に押し下げ、太腿の付け根をやや内側に曲げて太腿を床に押しつける。息を吸いながら、胴体の前面を伸ばし、息を吐きながら、股関節から胴体を傾けて、尾骨を骨盤から遠ざけるように伸ばしながら、両脚の上に胴体をかぶせる。5〜10回深くゆったりと呼吸をする間この姿勢を保つ。
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