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【研究結果が示唆】意外？ジュースクレンズは健康に逆効果！たった3日で腸内と口腔内細菌に悪影響

山口華恵 2025-03-04

健康的なライフスタイルを求める人々に近年人気の高いジュースクレンズ。しかし、最新の研究によると、その効果は必ずしもプラスではないかもしれない。わずか3日間のジュースのみの食生活が、腸内や口内の細菌バランスに悪影響を及ぼし、炎症を引き起こす可能性があることが判明した。

研究が示したジュースクレンズの意外な影響

米イリノイ州のノースウェスタン大学とイタリアのミラノにあるサンラファエレ大学の研究者たちは、健康な成人を対象に3つの異なる食事パターンを比較した。1つはジュースのみ、もう1つはジュースと全粒食品を組み合わせた食事、そして最後は植物由来の全粒食品だけを摂取するものだった。研究の結果、ジュースのみを摂取したグループで最も顕著な変化が見られた。特に、ジュースのみのグループでは腸内に存在する炎症を引き起こす細菌が増加し、腸の透過性が高まることが示唆された。これにより、腸内のバリア機能が低下し、有害物質が体内に侵入しやすくなる可能性があるという。また、口内の微生物も急速に変化し、炎症を引き起こす細菌が増加した。

食物繊維の重要性とジュースの落とし穴

ジュースの問題点のひとつは、食物繊維がほとんど含まれていないことだ。通常、食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、炎症を抑える物質を生成する。しかし、ジュースクレンズではこれが失われ、代わりに糖を好む悪玉菌が増加する。さらに、市販のジュースには1本あたり約30～50gの糖分が含まれていることもあり、糖分の過剰摂取によって腸内環境が乱れる可能性が高い。

口腔内の細菌も3日で大きく変化

研究では、ジュースのみのグループの口腔内の細菌がわずか3日間で急激に変化し、健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘された。特に、炎症と関連するプロテオバクテリアの割合が増え、健康な口腔環境を維持するのに必要なファーミキューテスが減少した。この変化は腸内細菌よりも速く、わずか数日で起こるため、ジュースクレンズを短期間でも行うことのリスクが浮き彫りになった。

ジュースを楽しむならどうすればいい？

専門家は、ジュースを完全にやめる必要はないが、より健康的な方法で取り入れるべきだと指摘する。ジュースを飲む際には、スムージーのように食物繊維を残す方法を選んだり、野菜中心のジュースにしたり、果物の量を控えたりすることが推奨される。また、ジュースを単独で摂るのではなく、全粒食品と組み合わせることで、腸内環境のバランスを維持しやすくなるという。研究を率いたノースウェスタン大学のメディカルディレクター、メリンダ・リング博士は「ジュースクレンズは必ずしも健康に良いとは限らない。この研究は、多くの人が健康的だと信じている習慣に疑問を投げかけるものだ」と述べている。ジュースは手軽で美味しく、健康的に見えるが、食物繊維不足による影響を考慮することが必要だろう。ジュースクレンズを取り入れる際には、適切な知識を持ち、健康的なバランスを意識することが大切だ。