【ウォーキング歩数とうつ病の関連性】「1日5,000歩」歩けばうつ病予防になる可能性!研究が示唆
ウォーキングによってうつ病発症リスクが31%低下する可能性が示された。
新しい研究によると、1日1万歩を大幅に下回る歩数でも、精神的な健康に有益である可能性が示唆された。
歩数とうつ病の関連性
この研究では、様々な国々の96,000人以上が参加した33件の研究のデータを新たに分析した。活動量計を装着した人々のデータを用いて日々の歩数を測定し、うつ病の判定は臨床診断と自己申告によるうつ症状の2つの方法で行い、1日の歩数とうつ病の関連性を調査した。
結果、1日最低5,000歩を歩いた成人は、1日5,000歩未満しか歩かなかった人々と比較して、うつ症状が少ないことが判明した。さらに、歩数とうつ症状の相関関係は1日7,000歩以上歩いた人においてはより顕著となり、1日7,000歩以上歩いた人は、1日5,000歩未満しか歩かなかった人々と比較して、うつ病を発症するリスクが31%低いことが分かった。また、今回の研究では、1日あたり1,000歩増やすと、うつ症状が9%減少することが示された。日々の歩数が少し増えるだけでも、良い影響がみられたのだ。
この研究は、1日の歩数を5,000歩〜7,000歩に増やすことで、精神的な健康に多大な恩恵をもたらすことが可能であると結論づけている。しかし、研究者らは「何もしないよりは何かをした方が良い」と強調し、多くの歩数を達成できなくても、毎日ある程度の歩数を心がけることで、うつ症状を大幅に軽減し、生活の質を改善できる可能性があると示唆している。
なぜウォーキングがうつ病に影響を与える?
定期的なウォーキングは、脳内麻薬と呼ばれるエンドルフィンの分泌を促し、気分を高めストレスを軽減する。また、睡眠習慣を整える手助けにもなる。不眠はうつ病の引き金となることが知られているため、非常に大きな意味をもつ。また、ウォーキングは、疲労感や倦怠感を悪化させうつ病の原因となる長時間の座位を解消するのにも最適な方法だ。
セラピーや投薬などの治療は、うつ病の症状を緩和するのに役立つ。定期的にうつ病の症状が現れる場合は、必ず医療専門家に相談しよう。しかし、季節性感情障害による若干の落ち込みを覚える程度であれば、ライフスタイルを少し変えることで、うつ病発症リスクの軽減に働きかけることができるのだ。
歩数を増やすためのヒント
- 達成可能な小さな目標を設定する:1日5,000歩以下しか歩いていない場合は、まずは1日5,000歩を目標に設定し、毎週500歩ずつ徐々に増やしてみる。
- ウォーキング休憩をとる:デスクワークや座りっぱなしの仕事をしている場合は、45分から60分のタイマーをセットし、短いウォーキング休憩をとろう。
- 歩数を記録する:歩数計、スマートウォッチ、アプリなどを利用して、毎日の歩数を記録しよう。進捗状況のモニタリングはモチベーションの維持に役立つ。
ウォーキングを毎日の欠かせない習慣にすることで、精神的な健康と全般的な健やかさを向上させることができる。 今日から少し多めに歩いてみよう。気分を改善し、心の健康を守るための、最もシンプルで効果的な方法のひとつとなるかもしれない。
出典:
https://www.eatingwell.com/walking-steps-depression-risk-study-8763741
AUTHOR
HIDEMI
ヨガ講師 /ヨガ翻訳・通訳者 色、音、言葉が好き。同志社大学国文学科在学中は日本語学を学び、中学生の頃から独自に英語の学びを深める。サロンモデルをしながら、ジュエリーブランド、コスメブランド勤務を経て、2015年よりヨガの指導を始める。外国人講師のWSやTTの通訳、テキスト翻訳等、ヨガ関係の通訳/翻訳業も行う。
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